とほい空でぴすとるが鳴る。またぴすとるが鳴る。
萩原朔太郎月に吠える」(1917)
理想は椅子にあるものでないから、椅子を得たによってまっとうするとはいわれない。
新渡戸稲造自警録」(1916)
皆源氏の君と恋する心がもたらした罪だ、その人への愛を今自分は根底から捨てなければならない。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(09 葵)」(1914)
時代に順応しようとする人ばかりですから、昔のことを言うのに話し相手がだんだん少なくなってまいります。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(11 花散里)」(1914)
私は愛することはなかなかできないけれど私は愛せねばならない。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
人間は、二つの魂の誕生を持っているといえよう。
中井正一美学入門」(1941)
この世はこんな不公平なものなのかと思って末摘花は恨めしく苦しく切なく一人で泣いてばかりいた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(15 蓬生)」(1914)
暗闇の世界の恋でございます。決してこの世のものではありません。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)
私たち、これから本当に生きられるだけ生きましょうね……
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。
太宰治女生徒」(1939)