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月に吠える
萩原朔太郎(1917年)
詩・短歌・俳句
約48分
28,632字
孤独
狂気
怪奇・幻想
あらすじ — 心の闇を詩にした狂気と美
大正時代の詩人・萩原朔太郎が描く、現実と幻想が混じり合う不思議な世界。病気、殺人、孤独といった重いテーマを扱いながらも、独特のリズムと美しい言葉遣いで読者を魅了する。地面の底から現れる顔や、見知らぬ犬に追われる孤独感など、夢と現実の境界が曖昧な詩の数々は、現代の若者が感じる不安や孤独にも通じるものがある。日本近代詩の傑作として今も愛され続ける理由がここにある。
この作品のひとふみ
地面の底に顔があらわれ、さみしい病人の顔があらわれ。
萩原朔太郎
ぬすつと犬めが、くさった波止場の月に吠えている。
萩原朔太郎
とほい空でぴすとるが鳴る。またぴすとるが鳴る。
萩原朔太郎
あいつはいつも歪んだ顔をして、窓のそばに突っ立っている。
萩原朔太郎
わたしはくちびるにべにをぬって、あたらしい白樺の幹に接吻した。
萩原朔太郎
半身は砂のなかにうもれていて、それで居てべろべろ舌を出している。
萩原朔太郎
おれは病気の風船のりみたいに、いつも憔悴した方角で、ふらふらふらふらあるいているのだ。
萩原朔太郎
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