愛と認識との出発
倉田百三1921年)
評論・思想471188,405哲学恋愛
あらすじ — 「愛に始まり、愛に帰る」——青年の魂が求めた真理と生の意味
大正時代を代表する思想家による青年への魂の指南書である。著者は二十代の青春期に書いた感想や論文を集め、愛と認識を通じて真理に到達する道筋を示した。全編を通じて「善とは何か」「真理とは何か」「恋愛とは何か」「信仰とは何か」といった青年が直面する根本的な問題を、実体験に基づいて真摯に探究している。 著者は自らの青春を「真面目で純熱で勇敢であった」と振り返りながらも、多くの過失を犯したことを率直に告白する。その苦悩と試練の記録こそが、後に続く青年たちへの貴重な道標となると確信している。単なる哲学的思索ではなく、一人の若者が目覚め、驚き、悩み、そして愛と認識の本道を見出すまでの魂の成長史として描かれている。 現代の知識偏重を批判し、青年には瑣末な処世術よりも「大思想をもって生きる」ことを強く勧める。青春の短さを宝石に例え、俗悪なものを拒んで清らかな夢を持ち続けることの重要性を説く。学術的というより直接心に訴える文体で、読む者の心を善良で誠実なものに導く力を持つ不朽の青春論である。
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