未来の天才は、まだそれらの実の中に何人いるかも分からないまま眠っている。
芥川龍之介桃太郎」(1924)
新しくせねばならぬと思うところの旧いものは、未練気なく斥けてしまわねばならぬのである。
幸田露伴努力論」(1912)
人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。
坂口安吾堕落論」(1947)
ただ私に知られていることについてのみ、私は判断を下し得る。
デカルト省察」(1641)
えらい駆け落ちをしてしまったという悔いが一瞬あった。
織田作之助夫婦善哉」(1940)
天主閣は、明治の新政府に参与した薩長土肥の足軽輩に理解されるべく、あまりに大いなる芸術の作品であるからである。
芥川龍之介魔術」(1920)
東と西が出会い、互いに慰め合うことができるのだろう。
岡倉天心茶の本」(1906)
私はだれよりもあなたが好きなのだから、あなたのことばかりがこんな時にも思われる。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(14 澪標)」(1914)
どうです? 一つとりませんか? これも職工の肉ですがね。
芥川龍之介河童」(0)
「私、なぜだか、ああしたかったんですもの」
夏目漱石三四郎」(1908)
私は癖として都の話を聞くのが病でございます
泉鏡花高野聖」(1900)
なぜ女王を宮中へ入れるようなよけいなことを自分は考えついてお心を悩ます結果を作ったのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(17 絵合)」(1914)
私は恋というものを(たびたび申し上げたように)あまり好ましく思わないようになっているのです。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
自分はこの人が好きだったのだという認識の上に立ってみると、二人の昔も恋しくなり
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(10 榊)」(1914)