壮二君は今、拙宅の冷たい地下室に閉じこめられて、暗闇の中でシクシク泣いております。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
人間はね、相手が狐だと分かると、手袋を売ってくれないんだよ
新美南吉でんでんむしのかなしみ」(1935)
洪水のようにあふれて来たこの勢いを今は何者もはばみ止めることができない
島崎藤村破戒」(1906)
なんという火だ。この燃え立って取り巻くのは、愛か、憎か
ゲーテファウスト」(1808)
一人前の仕事とは各自がめいめい天賦の才能と力量のあらん限りを尽くすことであろう。
新渡戸稲造自警録」(1916)
問題は、お前が、何んの為めにかうしているかつていうことだ。
岸田国士紙風船」(1925)
道を歩いて常に見る若い美しい女、出来るならば新しい恋を為たいと痛切に思った。
田山花袋蒲団」(1907)
人間というのは卑劣なもので、なんにでも慣れてしまうものだ
ドストエフスキー罪と罰」(0)
金が足りぬ。良いわ。金をこしらえい
ゲーテファウスト」(1808)
一人の放蕩は大勢の手本となり、やがて世間の風俗を乱して人々の教えに妨げをなす
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
人もし事をなし、もしくは思を運らす時に当って、おのれが胸裏の消息に注意して見よ。
幸田露伴努力論」(1912)
人が自分を知ってくれないということは少しも心配なことではない。
下村湖人現代訳論語」(1949)