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堕落論
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堕落論
坂口安吾(1947年)
エッセイ
約20分
7,876字
哲学
あらすじ — 「堕ちよ、生きよ」——戦後日本に叩きつけた、人間の本質への宣言
戦後間もない日本社会の価値観の激変を鋭く洞察した代表的評論。戦時中に「御国のために」と散華した若者が闇屋となり、夫を送り出した女性が新たな恋に落ちる現実を前に、安吾は「人間が変わったのではない。人間は元来そういうものだ」と喝破する。武士道や天皇制といった日本の伝統的価値観を、人間の本性を抑制するための「禁止条項」として分析し、その非人間的側面を暴く一方で、人間洞察における深刻な意味も認める。戦時下の東京に留まり続けた自身の体験を交え、空襲による破壊の中で見せる人々の無心で充実した姿を描写。
この作品のひとふみ
人間が変わったのではない。人間は元来そういうものであり、変わったのは世相の上皮だけのことだ。
坂口安吾
まったく美しいものを美しいままで終わらせたいなどと願うことは小さな人情で、私は二十の美女を好む。
坂口安吾
運命に従順な人間の姿は奇妙に美しいものである。
坂口安吾
人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。
坂口安吾
人間は永遠に堕ち抜くことはできないだろう。なぜなら人間の心は苦難に対して鋼鉄のようではありえない。
坂口安吾
生きよ堕ちよ、その正当な手順の外に、真に人間を救い得る便利な近道があり得るだろうか。
坂口安吾
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