こうなれば、もう誰も笑う者はないに違いない。
芥川龍之介」(1916)
嘉十はもう全く自分と鹿との違いを忘れて、「ホウ、やれ、やれい。」と叫びながらすすきの陰から飛び出しました。
宮沢賢治やまなし」(1923)
あなたが産んだという賢一郎は二十年も前に築港で死んでいる。
菊池寛藤十郎の恋」(1919)
自分には、人間の生活というものがよくわからないのです。
太宰治人間失格」(1948)
理想は椅子にあるものでないから、椅子を得たによってまっとうするとはいわれない。
新渡戸稲造自警録」(1916)
われわれに邪魔のあるのはもっとも愉快なことであります
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
娘は、赤いろうそくを、自分の悲しい思い出の記念に、二、三本残していったのです。
小川未明赤い蝋燭と人魚」(1921)
私共と彼等とは、生きるために作られた人間であるということに何の差があろう?
宮本百合子貧しき人々の群」(1916)
生きていればいいたい事はいいたいもので、毎日見るものは新聞雑誌に限っていれど、それさえ読めないで苦しんでいる時も多い。
正岡子規病床六尺」(1902)
よ、なぜ黙っている! 何とか言ってくれ! 嫌なら己を殺してくれ!
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
私は、お前方から指一本指される身じゃあない。
宮本百合子貧しき人々の群」(1916)
足あり、仁王の足の如し。足あり、他人の足の如し。
正岡子規病床六尺」(1902)
もっと早く死ぬべきだったのになぜ今まで生きていたのだろう
夏目漱石こころ」(1914)