一円九十銭の日当の中から、日に、五十銭の米を二升食われて、九十銭で着たり、住んだり、べらぼうめ!
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
怒り家計に追い詰められたとき
皆源氏の君と恋する心がもたらした罪だ、その人への愛を今自分は根底から捨てなければならない。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(09 葵)」(1914)
絶望愛することの罪深さに気づき、諦めを決意したとき
神に問う。信頼は罪なりや。
太宰治人間失格」(1948)
絶望信じていた人に裏切られたとき
お前がおれを殺したのは今からちょうど百年前だね
夏目漱石夢十夜」(1908)
恐怖過去の罪や秘密が突然明らかになったとき
僕はいつでも僕自身だ。ただ皮は変わるだろう。
芥川龍之介或阿呆の一生」(1927)
覚悟変化を受け入れるとき
もう三月の末だった。
フランツ・カフカ変身」(0)
希望新しい季節の始まりを感じるとき
それは自分の、人間に対する最後の求愛でした。
太宰治人間失格」(1948)
切なさ人を愛したいのに愛し方がわからないとき
優れた者が勝ち劣った者が負ける世の中で、こんな個人的な恨みを漏らすとすれば、愚か者でなければ狂人である。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
怒り理不尽な世の中に憤りを感じたとき
声はせで身をのみこがす蛍こそ言ふよりまさる思ひなるらめ
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(25 蛍)」(1914)
切なさ言葉にできない想いを抱えているとき
あの白熊のような犬が二匹、扉を突き破って室の中に飛び込んできました。
宮沢賢治注文の多い料理店」(1924)
希望絶望的な状況から救われるとき
現実は我々に対してあるというよりも、その中に我々があるのである。
三木清哲学入門」(1940)
驚き世界を客観視しようとしているとき
私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいもののために走っているのだ。
太宰治走れメロス」(1940)
畏怖使命感に駆られているとき
朝御飯が一番おいしくなるようにならなければ
太宰治斜陽」(1947)
慈愛健康の大切さを伝えたいとき
福を惜しむ人が必ずしも福に遭うとは限るまいが、何様も惜福の工夫と福との間には関係の除き去るべからざるものがある。
幸田露伴努力論」(1912)
洞察幸運に恵まれたとき、それをどう扱うべきか考えるとき
一夜のうちに姉の姿は消えて、そこに一本の柳となっていたのです。
小川未明赤い船」(1922)
哀愁失ったものの大きさを実感するとき
一切の無常なるものは ただ影像たるに過ぎず。
ゲーテファウスト」(1808)
超越人生の意味を深く考えるとき
虫が知らすとでも言うのか、何だかこう、傍見をしているすきに何か起きそうで、どうも外へ目を向けられなかった
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
予感何か重大なことが起きる直前
麻酔薬はうわ言を言うと申すから、それが怖くてなりません。
泉鏡花外科室」(1895)
恐怖秘密を抱えて生きているとき
針の痕は次第次第に巨大な女郎蜘蛛の形象を備え始めた。
谷崎潤一郎刺青」(1910)
静寂何かが静かに完成に向かっているとき
生きるということは、たいへんなことだ。
太宰治魚服記」(1933)
重圧人生の重さに押しつぶされそうなとき