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刺青
谷崎潤一郎(1910年)
小説
約14分
5,651字
怪奇・幻想
あらすじ — 刺青師が完璧な肌に魂を刻んだ夜、魔性が目覚めた
江戸時代、刺青師の名手・清吉には、理想の美女の肌に自分の魂を刻み込むという宿願があった。五年の歳月をかけて見つけた娘の背中に、一晩かけて巨大な女郎蜘蛛を彫り上げる。目覚めた娘は別人のように変貌し、清吉に冷酷な宣言を放つ。谷崎潤一郎の処女作にして、耽美主義文学の原点。
この作品のひとふみ
それはまだ人々が「愚」という貴い徳を持っていて、世の中が今のように激しく軋み合わない時分であった。
谷崎潤一郎
この足を持つ女こそは、彼が永年探しあぐねた、女の中の女であろうと思われた。
谷崎潤一郎
この絵にはお前の心が映っているぞ
谷崎潤一郎
俺はお前を本当の美しい女にするために、刺青の中へ俺の魂を打ち込んだのだ。
谷崎潤一郎
お前さんは真っ先に私の肥料になったんだねえ
谷崎潤一郎
針の痕は次第次第に巨大な女郎蜘蛛の形象を備え始めた。
谷崎潤一郎
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