では、俺が引き剥ぎをしようと恨むまいな。俺もそうしなければ、餓死する体なのだ。
芥川龍之介羅生門」(1915)
なかなかに折りやまどはん藤の花たそがれ時のたどたどしくば
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(33 藤のうら葉)」(1914)
娘の時代だったならと取り返しのつかない運命が悲しかった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(03 空蝉)」(1914)
お前はこの世界へ生れて来るかどうか、よく考えた上で返事をしろ。
芥川龍之介河童」(0)
しらじらと夜が明けていたのである。
太宰治」(1947)
東と西が出会い、互いに慰め合うことができるのだろう。
岡倉天心茶の本」(1906)
われわれが死ぬときには、われわれが生まれたときより、世の中を少しなりともよくして行こうではないか
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
のたれ死するには家うちは要らんからのう……
菊池寛父帰る」(1917)
三軍も帥を奪うべし、匹夫も志を奪うべからず。
下村湖人現代訳論語」(1949)
こんな処にいるけれど、世帯持は上手なのよ。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
昔の例を見ても、年が若くて官位の進んだ、そして世の中に卓越した人は長く幸福でいられないものである。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(17 絵合)」(1914)
コケモモの真の味が知りたかったら牛童かシャコに聞くがよい。
ソロー森の生活」(1854)
みだれ髪を京の島田にかへし朝ふしていませの君ゆりおこす
与謝野晶子みだれ髪」(1901)
これはまあ、何という恐ろしい事実であろう。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)
私は長年の間苦悩した結果ようやく自分のつるはしをがっちりと鉱脈に掘り当てたような気がしたのです。
夏目漱石私の個人主義」(1914)
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ
石川啄木一握の砂」(1910)