われわれに五十年の命をくれたこの美しい地球、この美しい国、この楽しい社会、このわれわれを育ててくれた山、河、これらに私が何も遺さずには死んでしまいたくない、との希望が起ってくる。
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
感謝,愛郷心,使命感自分が生まれ育った土地への恩を深く感じるとき
永遠に女性なるもの、我等を引きて往かしむ。
ゲーテファウスト」(1808)
昇華,救済魂が最終的な救いに導かれるとき
大衆は静かな絶望の生活をおくっている。
ソロー森の生活」(1854)
諦観,絶望現代社会の生き方に疑問を感じたとき
俺達には、俺達しか、味方が無(ね)えんだな。始めて分った
小林多喜二蟹工船」(1929)
絶望、覚醒、決意権力の裏切りを目の当たりにしたとき
私達は悪と誤謬との苦しみに血を流すとき、懺悔と祈りとのために大地に涙するとき、真に自己自身を知ることができる。
三木清人生論ノート」(1941)
苦悩,洞察自分の弱さや過ちに直面したとき
些細なことが私達を慰める。何故といふに些細なことが私達を悲ませるから。
パスカルパスカルの言葉」(1943)
共感小さなことで落ち込んだり元気が出たりするとき
頭のいい人は、言わば富士のすそ野まで来て、そこから頂上をながめただけで、それで富士の全体をのみ込んで東京へ引き返すという心配がある。富士はやはり登ってみなければわからない
寺田寅彦科学者とあたま」(1933)
納得理解したつもりで済ませてしまうとき
自分は風景の中に生きているのである。 自分は風景の一部分であるのだ。
国木田独歩武蔵野」(1898)
一体感自然の中で自分が溶け込んでいく感覚
ただ口の中で迷羊(ストレイ・シープ)、迷羊(ストレイ・シープ)と繰り返した。
夏目漱石三四郎」(1908)
孤独, 迷走, 虚無感人生の方向性を見失ったとき、自分の気持ちを言葉にできないとき
およそ人心の働き、これを進めて進まざるものあることなし。その趣は人身の手足を役(えき)してその筋を強くするに異ならず。
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
希望才能や性質は変えられないと諦めているとき
理想は椅子にあるものでないから、椅子を得たによってまっとうするとはいわれぬ。
新渡戸稲造自警録」(1916)
納得,目覚め地位や肩書きに執着してしまうとき
万人に道が残っているともいえるのです。
下村湖人現代訳論語」(1949)
希望,普遍世の中に絶望しそうになったとき
僕はもう、あのさそりのように、 ほんとうにみんなの幸のためならば 僕のからだなんか 百ぺん灼いてもかまわない
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
覚悟誰かのために何かしたいとき
学問をさせると人間がとかく理屈っぽくなっていけない
夏目漱石こころ」(1914)
悲しみ, 断絶親と子の価値観が相容れないと感じたとき
人間の能力は決して計算ずみではない。またわれわれはどれかの前例によってそれの能力を判断すべきではない。まだ試みられた部分はいかにも少ないのである。
ソロー森の生活」(1854)
希望自分の可能性を信じられなくなったとき
ああここにおれの進むべき道があった! ようやく掘り当てた!
夏目漱石私の個人主義」(1914)
解放感長い迷いの末に自分の道を見つけたとき
毎月曜日と金曜日の午後、夫人の胸に抱かれて踊ること。そのほんの一時間が、いつの間にか私の何よりの楽しみとなっていたのです。
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
喜び人生で初めて西洋人女性と親密に接する時間を得たとき
幸福は一夜おくれて来る。 幸福は、――
太宰治女生徒」(1939)
切なさ幸せがなかなか来ないと感じるとき
ただもう、無性(むしょう)にわなをしかけてみたくなったのです。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
決意子どもながらに家族を守りたいという衝動に駆られたとき
女は笑いながら、白い手をのべて、その蛇を掴んでひょいと投げた。
泉鏡花高野聖」(1900)
畏怖人間離れした存在に圧倒されたとき