源氏物語(02 帚木)
紫式部(与謝野晶子訳)1914年)
小説4627,016源氏物語古典恋愛宮廷
あらすじ — 雨夜の品定め――理想の女性を語り合う青年たち
若き美貌の光源氏は世間の噂ほど奔放ではなく、むしろ自重深い青年であった。左大臣家に正妻を持ちながらも、宮中の宿直所で過ごすことが多く、頭中将をはじめとする若き公達らと親しく交わっていた。 五月雨の降る夕刻、静寂に包まれた宮中で、頭中将が源氏の書棚にある女性からの手紙の束に興味を示す。やがて左馬頭と藤式部丞も加わり、四人の男性による女性論が展開される。頭中将は理想的な女性を見つけることの困難さを語り、左馬頭は家柄や階層による女性の品格について論じる。特に中流階級の女性の魅力や、意外な環境に育つ才媛への関心が語られる。 左馬頭はさらに踏み込んで、妻に求められる資質について持論を展開する。美貌や才能よりも、夫の心を理解し家庭を守る能力の重要性を説く。一方で、小説に影響された女性たちの軽薄な行動や、感情的になって出家する女性への批判も述べる。この「雨夜の品定め」と呼ばれる場面は、後の物語展開における重要な女性キャラクターたちの登場を予告する、源氏物語屈指の名場面となっている。
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