今夜モ妻ハ中座シテ便所ニ隠レ、ソレカラ風呂場ヘ行ッテ倒レタ。
谷崎潤一郎」(1956)
ただ私に知られていることについてのみ、私は判断を下し得る。
デカルト省察」(1641)
せねば、餓死をするのじゃて、仕方がなくした事であろ。
芥川龍之介羅生門」(1915)
冷淡な態度を取れる者はあまりなさそうなのに源氏はかえって失望を覚えた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(06 末摘花)」(1914)
ただ漠然と親というものの面影を今日まで心に作って来ているだけだった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(22 玉鬘)」(1914)
「いき」は恋の束縛に超越した自由なる浮気心でなければならぬ。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
これは経験が私たちを強いて私たちの基礎に置かせた原理の否定し難い一つの帰結なのです。
アインシュタイン相対性理論」(1916)
目に見えているものが、いっとう神秘である。
中井正一美学入門」(1941)
努力は功の有無によって、これを敢えてすべきか否かを判断すべきものではない。
幸田露伴努力論」(1912)
私は愛することはなかなかできないけれど私は愛せねばならない。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
歌はどうして作る。じつと観み、じつと愛し、じつと抱きしめて作る。
与謝野晶子晶子詩篇全集」(1929)
一夜のうちに姉の姿は消えて、そこに一本の柳となっていたのです。
小川未明赤い船」(1922)
あなた、自分の部屋の中で、ただ読むと書くばかりです。
小泉節子思い出の記」(1908)
妙な偶然ですね。ちょうどその事を話していた時に、こんな報道に接するとは
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)