❝
今夜モ妻ハ中座シテ便所ニ隠レ、ソレカラ風呂場ヘ行ッテ倒レタ。
谷崎潤一郎「鍵」(1956)
❝
人は必要以上の仕事をして生活を複雑にしすぎている。
ソロー「森の生活」(1854)
❝
洪水のようにあふれて来たこの勢いを今は何者もはばみ止めることができない
島崎藤村「破戒」(1906)
❝
この馬鹿野郎と怒鳴った。この主人は人を罵るときは必ず馬鹿野郎というのが癖である。
夏目漱石「吾輩は猫である」(1905)
❝
自分の中にある偉大なものの小ささを感じることのできない人は、他人の中にある小さなものの偉大さを見逃しがちである。
岡倉天心「茶の本」(1906)
❝
ただその犯罪の名を言って聞かせるだけです。
芥川龍之介「河童」(0)
❝
お前さんは真っ先に私の肥料になったんだねえ
谷崎潤一郎「刺青」(1910)
❝
新政府の信用も、まだそんなに民間に薄いのか
島崎藤村「破戒」(1906)
❝
えらい駆け落ちをしてしまったという悔いが一瞬あった。
織田作之助「夫婦善哉」(1940)
❝
自分の意志を中尉の意志の奴隷にするのと、あまり変わらないこと
菊池寛「形」(1920)
❝
でも、あなたは、あなたは、私を知りますまい!
泉鏡花「外科室」(1895)
❝
明治の木にはとうてい仁王は埋まっていないものだと悟った
夏目漱石「夢十夜」(1908)
❝
なんという、さびしい景色だろうと、人魚は思いました。
小川未明「赤い蝋燭と人魚」(1921)
❝
私の手は空っぽである。何も私は持っていない。
宮本百合子「貧しき人々の群」(1916)
❝
私は本能的に感じた、私がもし生きるためには一日一食で十分だというのが発見されたら、人々は二食とることはなくなるだろう。
ソロー「森の生活」(1854)
❝
この世はこんな不公平なものなのかと思って末摘花は恨めしく苦しく切なく一人で泣いてばかりいた。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(15 蓬生)」(1914)