彼女は真昼の寂しさ以外、何も意識していない。
岡本かの子老妓抄」(1938)
私はこの全世界のうちで一番不幸者で、一番ひどい苦しみを負っているもののように感じた。
室生犀星幼年時代」(1919)
私はもうこの世にはいないでしょう。とっくに死んでいるでしょう。
夏目漱石こころ」(1914)
私だって昔は浅草の父の屋台で、客あしらいは決して下手ではなかったのだから。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
おれたちは、これで、うまく行ってる方じゃないかなあ。
岸田国士紙風船」(1925)
一人の放蕩は大勢の手本となり、やがて世間の風俗を乱して人々の教えに妨げをなす
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。
芥川龍之介河童」(0)
あの蠟燭が尽きないうちに私が眠るか、またはコップ一杯の酔いが覚めてしまうか、どちらかでないと、キクちゃんが、あぶない。
太宰治」(1947)