このことから、神が欺く者であり得ないことは十分に明らかである。
デカルト省察」(1641)
結局のところ人間の享楽の器は、実に狭いものではないか。実に早く涙であふれるではないか。
岡倉天心茶の本」(1906)
よく費やされた日が、幸福な眠りをもたらすように、よく用いられた生は、幸福な死を将来する。
レオナルド・ダ・ヴインチレオナルド・ダ・ヴインチの手記」(1914)
それを受けた大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません。
有島武郎小さき者へ」(1918)
「いき」は恋の束縛に超越した自由なる浮気心でなければならぬ。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
おれたちは、これで、うまく行ってる方じゃないかなあ。
岸田国士紙風船」(1925)
そんなことをするくらいなら、私はもう死んだ方がましです。
宮沢賢治よだかの星」(1934)
カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ。どこまでもどこまでも一緒に行こう。
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
男には、不幸だけがあるんです。いつも恐怖と、戦ってばかりいるのです。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
ああ、かぶとむしや、たくさんの羽虫が、毎晩僕に殺される。
宮沢賢治よだかの星」(1934)
お前さんは真っ先に私の肥料になったんだねえ
谷崎潤一郎刺青」(1910)
上手なはずだ。人間ではない、人魚が描いたのだもの。
小川未明赤い蝋燭と人魚」(1921)