本当に必要なものは実はごくわずかなのだ。
ソロー森の生活」(1854)
無限なものの知覚は有限なものの知覚よりも先のものとして私のうちにある。
デカルト省察」(1641)
人は高塔であった。馬は山であった。豚は丘のごとく、鶏は城楼と見える。
中島敦名人伝」(1942)
「なくてぞ人は恋しかりける」とはこうした場合のことだろうと見えた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(01 桐壺)」(1914)
麻酔薬はうわ言を言うと申すから、それが怖くてなりません。
泉鏡花外科室」(1895)
すると侍が、すらりと刀を抜いて、お母さんと子どもたちの前にやってきました。
新美南吉飴だま」(1943)
男つていうものは、家にいることを、どうしてさう恩に着せるんでしょう。
岸田国士紙風船」(1925)
進潮、退潮、潮よく動いて海長えに清く、春季秋季、よく移って年永く豊かならんである。
幸田露伴努力論」(1912)
自分は可憐な人を発見することができた。そこで意外な収穫を得るのだ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(05 若紫)」(1914)
誰か僕の眠っているうちにそっと絞め殺してくれるものはないか?
芥川龍之介歯車」(1927)
俺は世の中を駆けて通った。そしてあらゆる歓楽を、髪を掴んで引き寄せるようにした。
ゲーテファウスト」(1808)
そんなことをしてはたいへんよ。世間体もあります。私が生きている間は邸を人手に渡すなどということはできるものではない。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(15 蓬生)」(1914)
そんなことをするくらいなら、私はもう死んだ方がましです。
宮沢賢治よだかの星」(1934)