源氏物語(05 若紫)
紫式部(与謝野晶子訳)1914年)
小説5130,496源氏物語古典恋愛宮廷
あらすじ — 紫の上との出会い――運命の少女を垣間見る
源氏は瘧病の治療のため、北山の高僧を訪ねて山寺に向かう。病気の加持祈祷を受けた後、源氏は山中を散策し、ある僧坊で美しい尼君と十歳ほどの愛らしい少女を垣間見る。少女は雀を逃がしてしまったことで泣いており、その無邪気な様子と美貌に源氏は深く心を奪われる。尼君は病気で余命いくばくもない様子で、この少女の将来を案じて涙を流している。 源氏はこの少女が恋しい藤壺の宮によく似ていることに気づき、激しい恋慕の情に駆られる。やがて僧都が現れ、源氏の正体が知られそうになると一行は慌てて御簾を下ろす。その夜、僧都が源氏を訪ねてきて、あの美しい少女が自分の妹の孫で紫の上と呼ばれていること、父は兵部卿宮であることを明かす。 源氏は少女への想いを募らせ、手元に引き取って育てたいと切望するようになる。この出会いが後の紫の上との深い愛情関係の始まりとなる。物語は、運命的な出会いの美しさと、禁断の恋への憧憬を繊細な心理描写で描き出している。
この作品のひとふみ
本文を読む →