私はだれよりもあなたが好きなのだから、あなたのことばかりがこんな時にも思われる。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(14 澪標)」(1914)
切なさ大切な人への想いが報われないとき
これがわしの性根なんだ
ドストエフスキー罪と罰」(0)
諦念自分の本性を認めるとき
私だって昔は浅草の父の屋台で、客あしらいは決して下手ではなかったのだから。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
決意過去の経験を頼りに新たな挑戦に臨むとき
言語は通じなくてもよい。
森鷗外最後の一句」(1915)
静寂言葉を超えた理解に気づいたとき
富士山、さようなら、お世話になりました。
太宰治富嶽百景」(1939)
ユーモア別れの瞬間に込めた想いを表すとき
そういうお前であるのなら、私はお前がもっともっと好きになるだろう。
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
慈愛愛する人の弱さを愛おしく思うとき
認識は模写的であると同時に構成的であり、模写と構成との統一である。
三木清哲学入門」(1940)
洞察知識とは何かを深く考えるとき
宮様、宮様、お馬の前にひらひらするのはなんじゃいな
島崎藤村破戒」(1906)
希望新しい時代の始まりを実感したとき
目に見えているものが、いっとう神秘である。
中井正一美学入門」(1941)
好奇心日常の中に美を発見したいとき
生きるということは、たいへんなことだ。
太宰治魚服記」(1933)
重圧人生の重さに押しつぶされそうなとき
ただ、一切は過ぎて行きます。
太宰治人間失格」(1948)
諦念全てを受け入れ、諦めの境地に達したとき
春は眠くなる。猫は鼠を捕ることを忘れ、人間は借金のあることを忘れる。
夏目漱石草枕」(1906)
のどか春の陽気に包まれたとき
全気で死ねば、すなわち尸解の仙なのである。
幸田露伴努力論」(1912)
超越人生をかけて取り組むべきことを見つけたとき
あちこちから鎖が絡まっていて、少しでも動くと、血が噴き出す。
太宰治魚服記」(1933)
絶望身動きが取れない状況に追い詰められたとき
恋は罪悪ですよ。分かっていますか。
夏目漱石こころ」(1914)
警告人生の危険を察知するとき
人生七十力囲希咄 吾が這の宝剣 祖仏共に殺す
岡倉天心茶の本」(1906)
覚悟人生の最期に自分らしさを貫こうとするとき
西洋料理を、来た人に食べさせるのではなくて、来た人を西洋料理にして、食べてやる家ということなんだ。
宮沢賢治注文の多い料理店」(1924)
恐怖恐ろしい真実に気づいてしまったとき
血という奴はとにかく特別な汁ですからね。
ゲーテファウスト」(1808)
不安大きな決断を迫られたとき
軍隊を歓迎する前にまず自分を歓迎したいのである。
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
諦観社会の義務と個人の事情が対立するとき
こうなれば、もう誰も笑う者はないに違いない。
芥川龍之介」(1916)
安堵長い迷いの末に、ようやく心の平穏を取り戻したとき