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山月記
中島敦(1942年)
約20分
7,800字
あらすじ — 才能に溺れ、虎になった男の告白
才能があるのに努力を怠り、いつしか虎に変貌してしまった男・李徴。かつての親友と偶然再会し、月の下で自分がなぜ獣になったのかを語り始める。「臆病な自尊心と、尊大な羞恥心」。自分の才能を信じたいけど、試して失敗するのが怖い。だから誰にも見せない。そんな李徴の告白は、SNS時代を生きる僕らの心にも突き刺さる。中島敦が33歳で亡くなる年に書いた、才能と自意識についての究極の物語。
この作品のひとふみ
臆病な自尊心と、 尊大な羞恥心
中島敦
人間は誰でも猛獣使であり、 その猛獣に当るのが、 各人の性情だという。
中島敦
己の珠に非ざることを 惧れるが故に、 敢て刻苦して磨こうともせず
中島敦
理由も分らずに 押付けられたものを 大人しく受取って、 理由も分らずに生きて行くのが、 我々生きもののさだめだ。
中島敦
この胸を灼く悲しみを、 誰かに訴えたいのだ。
中島敦
今の己が残りの人間の心を 失えば、恐らく獣としての 己の中に完全に 沈んでしまうであろう。
中島敦
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