まったく美しいものを美しいままで終わらせたいなどと願うことは小さな人情で、私は二十の美女を好む。
坂口安吾堕落論」(1947)
流転の相はこの通りだ。昼となく夜となく流れてやまない。
下村湖人現代訳論語」(1949)
自分は前世にどんな重い罪障があってこの苦しみに堪えなければならないのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(22 玉鬘)」(1914)
人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。
太宰治走れメロス」(1940)
腕のある人が、正しい道を踏んで富を積むのが、何で悪かろう。
下村湖人論語物語」(1938)
私、豊太郎、お前はここまで俺をだましたのか。
森鷗外舞姫」(1890)
私は思い返した。自分と彼等との間の、あの厭わしい溝は速くおおい埋めて、美しい花園をきっと栄えさせて見せる!
宮本百合子貧しき人々の群」(1916)
見ないでいることは堪えられない気がするのもにわかな愛情すぎるね
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(18 松風)」(1914)
笑ってくれ。詩人になりそこなって虎になった哀れな男を。
中島敦山月記」(1942)
このことから、神が欺く者であり得ないことは十分に明らかである。
デカルト省察」(1641)
ああ、この匂い……これはいつぞや、ダンスの教授のシュレムスカヤ伯爵夫人……
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
私を取り巻く人の運命が、大きな輪廻のうちに、そろそろ動いているように思われた。
夏目漱石こころ」(1914)
これは福沢という正体が現れては、たった一発と、安い気はしない
福沢諭吉福翁自伝」(1899)