有明の君は短い夢のようなあの夜を心に思いながら、悩ましく日を送っていた
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(08 花宴)」(1914)
媚態の要は、距離を出来得る限り接近せしめつつ、距離の差が極限に達せざることである。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
現実は我々に対してあるというよりも、その中に我々があるのである。
三木清哲学入門」(1940)
自分が、どのように生きるべきかを学んでいると思っている間に、自分は、どのように死ぬべきかを学んでいたのである。
レオナルド・ダ・ヴインチレオナルド・ダ・ヴインチの手記」(1914)
俺はお前を本当の美しい女にするために、刺青の中へ俺の魂を打ち込んだのだ。
谷崎潤一郎刺青」(1910)
あなた、自分の部屋の中で、ただ読むと書くばかりです。
小泉節子思い出の記」(1908)
男一匹なる句は一種爽快なる感想を人に与える。
新渡戸稲造自警録」(1916)
私は議論をして、勝ったためしがない。
太宰治魚服記」(1933)
どんな犠牲を払っても、ああここだという掘り当てるところまで行ったらよろしかろうと思うのです。
夏目漱石私の個人主義」(1914)
あんなことをなぜしてしまったんだろう。取り返しのつかないことになってしまった。
有島武郎一房の葡萄」(1920)
俺たちには、俺たちしか味方がねえんだな。初めて分かった
小林多喜二蟹工船」(1929)
本当に人間はいいものかしら。本当に人間はいいものかしら
新美南吉手袋を買いに」(1943)
私はこれが犯罪事件ででもあって呉れれば面白いと思いながらカフェを出た。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
私は本能的に感じた、私がもし生きるためには一日一食で十分だというのが発見されたら、人々は二食とることはなくなるだろう。
ソロー森の生活」(1854)
こんなおいしいご飯を食べたことはないと思うほどだった。
有島武郎生れ出づる悩み」(1918)
暗闇の世界の恋でございます。決してこの世のものではありません。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)