蟹工船
小林多喜二1929年)
小説16666,369社会
あらすじ — 地獄か、希望か。労働者たちの決起
北海道函館から出港する蟹工船博光丸に、貧農や失業者、元炭鉱夫など社会の底辺で生きる男たちが乗り込んでいく。彼らは借金や生活苦から逃れるため、危険なカムチャツカ海域での蟹漁に向かうのだった。船内では監督や船長が労働者を奴隷同然に扱い、過酷な労働を強制する。劣悪な環境下で働かされる漁夫たちは、わずかな賃金のために命を削りながら蟹を獲り続ける。 やがて理不尽な待遇に我慢できなくなった労働者たちは、徐々に団結し始める。最初は個別の不満だった声が、やがて集団的な抵抗へと発展していく。彼らは労働組合を結成し、監督らに対してストライキを敢行するが、会社側は軍艦を呼び寄せて武力で鎮圧を図る。多くの労働者が検挙され、リーダー格の男たちは拷問を受けて殺害される。 しかし弾圧されても労働者たちの闘争精神は消えず、再び立ち上がる意志を示して物語は終わる。昭和初期の厳しい労働現実を生々しく描きながら、搾取される者たちの連帯と抵抗を力強く描いたプロレタリア文学の代表作である。
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