われらの晩餐は嵐よりも烈しい力を帯び
高村光太郎智恵子抄」(1941)
力強さ貧しくても愛する人と一緒にいるとき
自分等の年頃の青年にしては変態になったのではないかしらんとも考えた。
岡本かの子老妓抄」(1938)
不安自分の感情に戸惑うとき
もし速度が光速度に達するならば、物体は一平面に押しつぶされてしまいます。
アインシュタイン相対性理論」(1916)
驚き理論の極限を想像するとき
人間の多くは金銭においてではないが、うららかな時間と夏の日において富んでいる。
ソロー森の生活」(1854)
豊かさ時間の価値に気づく時
自分は可憐な人を発見することができた。そこで意外な収穫を得るのだ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(05 若紫)」(1914)
発見の喜び予期せぬ出会いに心躍るとき
いいえ、あなただから、あなただから
泉鏡花外科室」(1895)
恋慕長年の想いを告白するとき
着手の処、着手の処と尋ねなければならぬ。
幸田露伴努力論」(1912)
焦燥何から始めればいいかわからず立ち止まっているとき
貧にしてへつらわず富んで驕らないというのが、その極致で。
下村湖人論語物語」(1938)
自信自分の生き方を誇りたいとき
私がいなくなっても、もう姉さんたちは一生遊んで暮せるでしょう。
太宰治畜犬談」(1939)
哀愁自分の役目が終わったと感じ、去り際を考えているとき
我々に直接に与えられているものは「我々」である。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
覚悟自分のアイデンティティを見つめ直すとき
人生は元来そうしたものなのですよ。無常の世なのだから。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(33 藤のうら葉)」(1914)
無常人生の変転を感じたとき
私の言ったとおりじゃないか。どうしてあんな見る影もない人を源氏の君が奥様の一人だとお思いになるものかね
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(15 蓬生)」(1914)
軽蔑他人の不幸を見下したくなるとき
音楽にこんなに心を奪われていても、彼は動物なのだろうか。
フランツ・カフカ変身」(0)
問い自分の人間性を疑うとき
私のお父つあんは旦さんみたいにええ男前や
織田作之助夫婦善哉」(1940)
愛嬌自分を偽って生きなければならないとき
武蔵野の美といった、美というよりむしろ詩趣といいたい、そのほうが適切と思われる。
国木田独歩武蔵野」(1898)
美意識日常の風景に美しさを感じているとき
せねば、餓死をするのじゃて、仕方がなくした事であろ。
芥川龍之介羅生門」(1915)
諦念自分の行動を正当化したいとき
真に自己に内在的なものは超越的なものによって媒介されたものでなければならない。
三木清哲学入門」(1940)
畏怖自分の内面と外界の関係を考えるとき
あやふやな後宮の地位を与えられているようなことは、女として幸福なことではないのだ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(31 真木柱)」(1914)
覚悟人生の選択に迷うとき
引き分かれ年は経れども鶯の巣立ちし松の根を忘れめや
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(23 初音)」(1914)
切なさ愛する人と離ればなれになったとき
では、俺が引き剥ぎをしようと恨むまいな。俺もそうしなければ、餓死する体なのだ。
芥川龍之介羅生門」(1915)
皮肉相手の論理を逆手に取って反撃するとき