自然にふれることで、自分のほんとうのあるべき、守るべき姿にぶっつかり、ほんとうの自由な自分、いとおしむべき、健康な、大切にすべき自分に気がつくことは、大変なことである。死んでも守らなければならない自分を、発見することでもあるのである。
中井正一美学入門」(1941)
自己発見自分が何者かわからなくなったとき
けれども花と関りのない孤独は恐ろしくはなかったのです。
坂口安吾桜の森の満開の下」(1947)
気づき、安堵恐怖の正体に気づいたとき
……彼女がもし生きていたならば、今はもうどんなに美しい女になっていたことだろう。
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
哀惜もう会えない人のことを想うとき
『私の好きの遊び、あなたよく知る。ただ思う、と書くとです。書く仕事あれば、私疲れない、と喜ぶです。書く時、皆心配忘れるですから、私に話し下され』
小泉節子思い出の記」(1908)
決意人付き合いを避けることについて妻に問われたとき
……ここはたしかに九州帝国大学の中の精神病科の病室に違いない。そうして私は一個の精神病患者として、この七号室? に収容されている人間に相違ないのだ。
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
現実の受容, 衝撃, 混乱自分の置かれた状況を冷徹に認識しようとするとき
人間は恋と革命のために 生れて来たのだ。
太宰治斜陽」(1947)
決意何かを変えたいと思ったとき
好奇心は虚榮に過ぎない。私達は何かの話が出來るといふだけのことで、ある一つの事を知らうと思ふことが、よく有る。
パスカルパスカルの言葉」(1943)
自省SNSで「知ったかぶり」をしてしまったとき
葉桜のころの命についてお話いたします。
太宰治葉桜と魔笛」(1939)
静けさ、予感誰かの人生の物語に耳を傾けたいとき
鬼が島の鬼と云うのは、角のある為にかうかう云う鬼が島に住んでいる、人のいい鬼ばかりであった。
芥川龍之介桃太郎」(1924)
切なさ、憤り見た目だけで判断されることの理不尽さを感じるとき
『私あの有様見ました、心痛いです。今日もう面白くないです。もう切るないとあなた頼み下され』
小泉節子思い出の記」(1908)
悲しみ、失望、無力感美しいと信じていたものが壊される瞬間を目撃したとき
では、己が引剥をしようと 恨むまいな。 己もそうしなければ、 饑死をする体なのだ。
芥川龍之介羅生門」(1915)
決意開き直るとき
髪をきちんとして、 それから靴の泥を落してください。
宮沢賢治注文の多い料理店」(1924)
好奇心言われるがままに従ってしまうとき
武蔵野の俤は今纔かに此の大きな林に残っている。
国木田独歩武蔵野」(1898)
哀愁昔の面影がわずかに残る場所を訪れたとき
慾ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシヅカニワラッテヰル
宮沢賢治雨ニモマケズ」(0)
静寂、穏やかさ、達観人生の迷いや葛藤を感じているとき
些細なことが私達を慰める。何故といふに些細なことが私達を悲ませるから。
パスカルパスカルの言葉」(1943)
共感小さなことで落ち込んだり元気が出たりするとき
よだかはどこまでも、 どこまでも、 まっすぐに空へ のぼって行きました。
宮沢賢治よだかの星」(1934)
決意もう後戻りできないとき
生きることは、もっとわけの分らぬものだ。
坂口安吾堕落論」(1947)
困惑、諦観、深い思索人生の意味や目的について迷ったとき
村人の永住の地を去らんとする者とかりそめに入りこみたる旅人とまたかの悠々たる霊山とを黄昏は徐に来たりて包容し尽したり。
柳田国男遠野物語」(1910)
切なさ、孤独、静寂人生の過渡期にあるとき、どこにも属さない気持ちになったとき
生れ出づる悩みを持つ者は、 その悩みの故に高い。
有島武郎生れ出づる悩み」(1918)
希望自分の苦しみに意味を見出したいとき
里見さんを描いちゃ、だれが描いたって、間が抜けてるようには描けませんよ
夏目漱石三四郎」(1908)
切なさ, 悔恨失ってしまった大切な人への想いが消えないとき