言葉を世間の読者に寄せる。君たちもたいてい蟹なんですよ。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
無限なものの知覚は有限なものの知覚よりも先のものとして私のうちにある。
デカルト省察」(1641)
垢抜して(諦)、張のある(意気地)、色っぽさ(媚態)
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
我々人間は正義とか人道とかいうことを真面目に思う、しかし河童はそんなことを聞くと、腹をかかえて笑い出すのです。
芥川龍之介河童」(0)
こんな所に誰が居るものか、一度出たらば鉄砲玉で、再び帰ってこはしないぞ。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
私は癖として都の話を聞くのが病でございます
泉鏡花高野聖」(1900)
一切の無常なるものは ただ影像たるに過ぎず。
ゲーテファウスト」(1808)
こうして変わらない愛をかける源氏に真心から信頼している様子に同情がされた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(23 初音)」(1914)
彼女ハコレマデ決シテ必要以外ノ部分ヲ見タリ触レタリシタコトガナカッタノダ。
谷崎潤一郎」(1956)
二年の後には、激しく往復する踏み木が睫毛(まつげ)をかすめても、絶えて瞬くことがなくなった。
中島敦名人伝」(1942)
こうして私が数時間前から座っているのに、どうもまだこの部屋は空虚のようだ。
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
男つていうものは、家にいることを、どうしてさう恩に着せるんでしょう。
岸田国士紙風船」(1925)
真に自己に内在的なものは超越的なものによって媒介されたものでなければならない。
三木清哲学入門」(1940)
人間三百六十五日、何の心配もない日が、一日、いや半日あったら、それは幸せな人間です。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
何でも人間の行くべき所は江戸に限る。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)