言葉を世間の読者に寄せる。君たちもたいてい蟹なんですよ。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
諦念自分の立場を客観視したいとき
末遠き二葉の松に引き分かれいつか木高きかげを見るべき
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(19 薄雲)」(1914)
哀愁愛する子どもを手放さなければならないとき
ごん、お前だったのか。いつも栗をくれたのは。
新美南吉ごんぎつね」(1932)
覚悟真実に気づいたときの後悔
恋は罪悪ですよ。分かっていますか。
夏目漱石こころ」(1914)
警告人生の危険を察知するとき
そう考えるとたまらないほど、自分もカムパネルラも哀れなような気がするのでした。
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
孤独勉強についていけず、周りから取り残されたとき
日本一の桃太郎は犬猿雉の三匹の忠義者を召し抱えた故、鬼が島へ征伐に来たのだ。
芥川龍之介桃太郎」(1924)
困惑理不尽な理屈に直面したとき
今くださってもしかたがないわ
夏目漱石三四郎」(1908)
切なさ気持ちを伝えようとするとき
助けられたが不思議なくらい、嬢様別してのお情けだわ
泉鏡花高野聖」(1900)
慈愛危険から逃れられたことに感謝するとき
私は策略で勝っても人間としては負けたのだ
夏目漱石こころ」(1914)
後悔勝利の代償に気づいたとき
そういうものにわたしはなりたい
宮沢賢治雨ニモマケズ」(0)
決意人生の目標を見つけたいとき
何が駄目なんだか今でも分からない。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
困惑理不尽な扱いを受けたとき
それだ! それだ! それが出れば絵になりますよ
夏目漱石草枕」(1906)
歓喜長い間探していたものを見つけたとき
もう少しで双方がぴったりと出合って一つに収まるというところで、時の流れが急に向きを変えて永久の中に注いでしまう
夏目漱石三四郎」(1908)
憧憬芸術を鑑賞するとき
何年かの暗い影が源氏のためにこの家から取り去られたのだ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(14 澪標)」(1914)
希望長い困難な時期を乗り越えたとき
人は、完全なたのもしさに接すると、まず、だらしなくげらげら笑うものらしい。
太宰治富嶽百景」(1939)
畏怖誰かの圧倒的な存在感に触れたとき
俺は世の中を駆けて通った。そしてあらゆる歓楽を、髪を掴んで引き寄せるようにした。
ゲーテファウスト」(1808)
激情人生を振り返って生き方を語るとき
一人より女夫の方がええいうことでしょう
織田作之助夫婦善哉」(1940)
希望困難を乗り越えて絆を確認するとき
どうです、時は正当な審判者ですね
菊池寛」(1920)
皮肉自分の正しさが証明された時
それを受けた大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません。
有島武郎小さき者へ」(1918)
哀愁もう二度と会えない大切な人を思うとき
空っぽの記憶の中に、空っぽの私が生きている。
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
無常人生の虚無感に襲われたとき