スリッパは不思議にも片っぽしかなかった。
芥川龍之介歯車」(1927)
不安朝起きて小さな違和感を覚えたとき
だれにも相談をせずに尼になってしまった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(16 関屋)」(1914)
覚悟人生に絶望し、すべてを捨てる決断をするとき
ああ、真の美の人を動かすことはあのとおりさ。
泉鏡花外科室」(1895)
畏怖本物の美しさに出会ったとき
神様があの美貌に見入ってどうかなさらないかと思われるね、気味の悪い。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(07 紅葉賀)」(1914)
嫉妬人の美しさに嫉妬してしまうとき
天子様もとうとうお隠れになる。俺も……
夏目漱石こころ」(1914)
予感明治天皇崩御の知らせを聞いたとき
教育は女子に必要である。
正岡子規病床六尺」(1902)
発見看護の困難に直面したとき
私は実に先生をこの雑沓の間に見つけ出したのである。
夏目漱石こころ」(1914)
運命人生の転機となる出会いをするとき
幽異いうれいになっても取殺すぞ
樋口一葉たけくらべ」(1895)
復讐心深く傷つけられたとき
死生の事は一切言うことなし。どこへでも出て行きなさい。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
覚悟母と別れる時
すばらしい乳房だ蚊がいる
尾崎放哉尾崎放哉選句集」(1926)
皮肉美しいものにも現実が混じるとき
あの河童は無罪ですよ。
芥川龍之介河童」(0)
困惑理不尽な法律や制度に直面しているとき
あんなことをなぜしてしまったんだろう。取り返しのつかないことになってしまった。
有島武郎一房の葡萄」(1920)
悔恨過ちを犯してしまった直後
そう考えるとたまらないほど、自分もカムパネルラも哀れなような気がするのでした。
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
孤独勉強についていけず、周りから取り残されたとき
「いき」は媚態でありながらなお異性に対して一種の反抗を示す強味をもった意識である。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
意気相手に甘えすぎず自立を保ちたいとき
晩に新しい下駄をおろすと狐がつくというよ
新美南吉」(1943)
恐怖根拠のない迷信に不安になったとき
銀河ステーション、銀河ステーション
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
神秘人生の転換点に立ったとき
道に迷うことを苦にしてはならない。
国木田独歩武蔵野」(1898)
達観人生の選択に迷っているとき
入れものが無い両手で受ける
尾崎放哉尾崎放哉選句集」(1926)
諦念何もかも失ってしまったとき
あやふやな後宮の地位を与えられているようなことは、女として幸福なことではないのだ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(31 真木柱)」(1914)
覚悟人生の選択に迷うとき
女の品定めの審判者であるというような得意な顔をしていた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(02 帚木)」(1914)
皮肉男同士で恋愛論を語り合っているとき