青春を失った者は酔い泣きといっしょに過去の追憶が多くなって取り乱すことになるだろうから
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(27 篝火)」(1914)
よごれたる手をみる――ちゃうどこの頃の自分の心に対うがごとし。
石川啄木悲しき玩具」(0)
失敗をこわがる人は科学者にはなれない。
寺田寅彦科学者とあたま」(1933)
針の痕は次第次第に巨大な女郎蜘蛛の形象を備え始めた。
谷崎潤一郎刺青」(1910)
洪水のようにあふれて来たこの勢いを今は何者もはばみ止めることができない
島崎藤村破戒」(1906)
貧にしてへつらわず富んで驕らないというのが、その極致で。
下村湖人論語物語」(1938)
空っぽの記憶の中に、空っぽの私が生きている。
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
願わくはこれを語って平地人を戦慄させてほしい。
柳田国男遠野物語」(1910)
自由とわがままの違いは、他人に迷惑をかけるかかけないかの間にあります
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
言葉を世間の読者に寄せる。君たちもたいてい蟹なんですよ。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
絶好のチャンスですぜ。猟奇的ですぜ。檀那。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
私がいなくなっても、もう姉さんたちは一生遊んで暮せるでしょう。
太宰治畜犬談」(1939)