時代に順応しようとする人ばかりですから、昔のことを言うのに話し相手がだんだん少なくなってまいります。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(11 花散里)」(1914)
河童は我々人間が河童のことを知っているよりも遥かに人間のことを知っています。
芥川龍之介河童」(0)
人は、完全なたのもしさに接すると、まず、だらしなくげらげら笑うものらしい。
太宰治富嶽百景」(1939)
私、豊太郎、お前はここまで俺をだましたのか。
森鷗外舞姫」(1890)
「私、なぜだか、ああしたかったんですもの」
夏目漱石三四郎」(1908)
鹿の黄色い横っ腹なんかに、二三発お見舞いしたら、ずいぶん痛快だろうねえ。
宮沢賢治山越え」(1921)
短い人生もああした人といっしょにいれば長生きができるだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(28 野分)」(1914)
私は生まれて五十年、人の金を一銭でも借りたことはない
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
昔が思い出されて、恋しいことが胸をいっぱいにして、帰って行く気になれない。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(29 行幸)」(1914)
河童は我々人間のように一定の皮膚の色を持っていません。
芥川龍之介河童」(0)
腕のある人が、正しい道を踏んで富を積むのが、何で悪かろう。
下村湖人論語物語」(1938)
侍はそれを舟のへりに乗せ、刀でぱちんと二つに割りました。
新美南吉飴だま」(1943)
人間の多くは金銭においてではないが、うららかな時間と夏の日において富んでいる。
ソロー森の生活」(1854)
その家を畑ごとお前にやるから、早速行って住むが良い。今頃は丁度家の周りに、桃の花が一面に咲いているだろう。
芥川龍之介杜子春」(1920)