自分はこの人が好きだったのだという認識の上に立ってみると、二人の昔も恋しくなり
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(10 榊)」(1914)
それを受けた大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません。
有島武郎小さき者へ」(1918)
汚れつちまった悲しみに今日も小雪の降りかかる
中原中也山羊の歌」(1934)
われらに罪を犯すものをわが赦すごとくわれらをも赦したまえ
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
坊っちゃん後生だから清が死んだら、坊っちゃんのお寺に埋めてください。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
毛をもって装飾されるべき顔がつるつるしてまるでやかんのようだ。
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
一度でも我に頭を下げさせし人みな死ねといのりてしこと
石川啄木一握の砂」(1910)
そしたら、母ちゃんは、びっこを引いてゆっくり行きましょう
新美南吉」(1943)
女というものはうるさがらずに人からだまされるために生まれたものなんですね。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(25 蛍)」(1914)
命があればこそこんなことを見聞きするのだ、前に死んだ同志の友人が気の毒だ
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
おれは食欲があるが、あんなものはいやだ。
フランツ・カフカ変身」(0)
幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。
太宰治女生徒」(1939)
何という美しい、何というおっとりした声なんでしょう。
新美南吉手袋を買いに」(1943)