空っぽの記憶の中に、空っぽの私が生きている。
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
一刻も早く自分の過去から逃れたかった。彼は、自分自身からさえも、逃れたかった。
菊池寛恩讐の彼方に」(1919)
私はこんなにまで人から冷淡にされたことはこれまでないのだから、今晩はじめて人生は悲しいものだと教えられた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(03 空蝉)」(1914)
こんな所に誰が居るものか、一度出たらば鉄砲玉で、再び帰ってこはしないぞ。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
歌はどうして作る。じつと観み、じつと愛し、じつと抱きしめて作る。
与謝野晶子晶子詩篇全集」(1929)
私の恋人は、どんなところに埋められても、そのところ々々によってきっといい事をします。
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
死生の事は一切言うことなし。どこへでも出て行きなさい。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
血という奴はとにかく特別な汁ですからね。
ゲーテファウスト」(1808)
音楽にこんなに心を奪われていても、彼は動物なのだろうか。
フランツ・カフカ変身」(0)
勇ましい高尚な生涯であると思います。これが本当の遺物ではないかと思う
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
つくづく自動車はいやだ。今日はすんでの事に殺されるところさ。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
文明の事を行う者は私人の人民であり、その文明を護る者は政府だ
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
あなたは死という事実をまだ真面目に考えたことがありませんね。
夏目漱石こころ」(1914)