シェア
❝
一の意味または言語は、一民族の過去および現在の存在様態の自己表明、歴史を有する特殊の文化の自己開示にほかならない。
九鬼周造「「いき」の構造」(1930)
洞察
言語と民族の関係を考察するとき
この一文の背景を知る →
『「いき」の構造』を見る
シェア
❝
二百文の鳥目を島へ持って行く事が出来る。この金はお上からいただいたものである。自分の物というものは、生まれてから持った事がない。それを今懐に持っている。
森鷗外「高瀬舟」(1916)
切なさ、温かさ
初めて自分だけのものを手にしたとき
この一文の背景を知る →
『高瀬舟』を見る
シェア
❝
この落葉林の趣きは、 いかにも東京のすぐそばにある自然として 最も相応しいではないか。
国木田独歩「武蔵野」(1898)
愛着
身近な場所に価値を見出したとき
この一文の背景を知る →
『武蔵野』を見る
シェア
❝
富士には、月見草がよく似合ふ。
太宰治「富嶽百景」(1939)
決意
小さなものの中に美しさを見つけたとき
この一文の背景を知る →
『富嶽百景』を見る
シェア
❝
今までは全く他人本位で、根のない萍のように、そこいらをでたらめに漂よっていたから、駄目であった
夏目漱石「私の個人主義」(1914)
痛み
人の意見に流されて自分を見失ったとき
この一文の背景を知る →
『私の個人主義』を見る
シェア
❝
それらの幸福は、それが最も壊れやすいもので出来ているように見えながらも、どんな物の力でも打ちくだけそうになかった。
堀辰雄「風立ちぬ」(1938)
感嘆
はかないものの中に強さを見出したとき
この一文の背景を知る →
『風立ちぬ』を見る
シェア
❝
翡翠(ひすい)のような色をした蓮の葉の上に、極楽の蜘蛛が一匹、美しい銀色の糸をかけて居ります。
芥川龍之介「蜘蛛の糸」(1918)
切なさ
救われたいのに救われない状況に置かれているとき
この一文の背景を知る →
『蜘蛛の糸』を見る
シェア
❝
巧みな言葉、媚びるような表情、そうした技巧には、仁の影がうすい。
下村湖人「現代訳論語」(1949)
戒め
人の本心が見えなくて不安なとき
この一文の背景を知る →
『現代訳論語』を見る
シェア
❝
私はこんな風(ふう)にして生きて来たのです。始めてあなたに鎌倉(かまくら)で会った時も、あなたといっしょに郊外を散歩した時も、私の気分に大した変りはなかったのです。私の後ろにはいつでも黒い影が括(く)ッ付(つ)いていました。
夏目漱石「こころ」(1914)
孤独, 絶望
自分の人生が変わらない苦しみを感じたとき、誰かとの関係が表面的に見えるとき
この一文の背景を知る →
『こころ』を見る
シェア
❝
女は首が関り合いのある人間のものであるかないかということは全く念頭にはないようでした。それは蒐集家の態度にすぎませんでした。
坂口安吾「桜の森の満開の下」(1947)
戦慄、狂気
人間の残酷さに直面したとき
この一文の背景を知る →
『桜の森の満開の下』を見る
シェア
❝
いいねえ。富士は、やつぱり、 いいとこあるねえ。 よくやつてるなあ。
太宰治「富嶽百景」(1939)
安らぎ
不器用な人を応援したいとき
この一文の背景を知る →
『富嶽百景』を見る
シェア
❝
「めおとで食べたら 御利益がありまっせ」 と言われて、二人は善哉を頼んだ。 甘い善哉が、 二人の口に沁みた。
織田作之助「夫婦善哉」(1940)
幸福
小さな幸せを噛みしめるとき
この一文の背景を知る →
『夫婦善哉』を見る
シェア
❝
すべての学は真理に対する愛に発し、真理に基く勇気を喚び起すものでなければならない。
三木清「哲学入門」(1940)
情熱,勇気
学問の意味を問い直すとき
この一文の背景を知る →
『哲学入門』を見る
シェア
❝
血がきらいなのです。
江戸川乱歩「怪人二十面相」(1936)
不気味さ、奇妙さ
敵や困難な対手の正体を知りたいとき
この一文の背景を知る →
『怪人二十面相』を見る
シェア
❝
神に問う。信頼は罪なりや。
太宰治「人間失格」(1948)
切なさ
人を信じることに疲れたとき
この一文の背景を知る →
『人間失格』を見る
シェア
❝
私はお前たちに「お前たちの母上はこの世で最も美しい人であった」と言おう。
有島武郎「小さき者へ」(1918)
追慕
亡くなった人の美しさを語りたいとき
この一文の背景を知る →
『小さき者へ』を見る
シェア
❝
相互を残りなく解するというが愛の第一義であるということすら分らない男なのだから仕方がない
夏目漱石「吾輩は猫である」(1905)
切なさ、失望
誰かを本当に理解してくれる人がいないと感じるとき
この一文の背景を知る →
『吾輩は猫である』を見る
シェア
❝
西洋の文明は積極的、進取的かも知れないがつまり不満足で一生をくらす人の作った文明さ
夏目漱石「吾輩は猫である」(1905)
問い
社会的成功や外的な達成だけを求めているとき
この一文の背景を知る →
『吾輩は猫である』を見る
シェア
❝
それは分っても、自分の鼻をまるで物品のように取扱うのが、不愉快に思われたからである。
芥川龍之介「鼻」(1916)
屈辱感、怒り
自分の弱みや劣等感を他者に見られ、対象化されるとき
この一文の背景を知る →
『鼻』を見る
シェア
❝
……鳴呼。私が浅ましい狂人(きちがい)……。
夢野久作「ドグラ・マグラ」(1935)
絶望, 自己否定, 恥辱
自分が精神病患者であることを認識させられたとき
この一文の背景を知る →
『ドグラ・マグラ』を見る