短い人生もああした人といっしょにいれば長生きができるだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(28 野分)」(1914)
今に自分も、あの煙突から煙になって出るのだ。
小泉節子思い出の記」(1908)
嘉十はもう全く自分と鹿との違いを忘れて、「ホウ、やれ、やれい。」と叫びながらすすきの陰から飛び出しました。
宮沢賢治やまなし」(1923)
「私、なぜだか、ああしたかったんですもの」
夏目漱石三四郎」(1908)
これならば完全だ、欠点がないという女は少ないものだと私は今やっと気がつきました。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(02 帚木)」(1914)
ハハハ……、二十面相は童話の中の魔法使いです。だれにでもできないことを、実行してみせるのです。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
とほい空でぴすとるが鳴る。またぴすとるが鳴る。
萩原朔太郎月に吠える」(1917)
三軍も帥を奪うべし、匹夫も志を奪うべからず。
下村湖人現代訳論語」(1949)
今まで仲のよかった旅人が仲が悪くなり、相手の友情を信用しなくなります。
坂口安吾桜の森の満開の下」(1947)
自分が主殺しの大罪を犯したことに気がついて、後悔と恐怖とのために、そこにへたばってしまった。
菊池寛恩讐の彼方に」(1919)
現実の世界が全く身に合わなく思われてくる。
梶井基次郎Kの昇天」(1926)
自分等の年頃の青年にしては変態になったのではないかしらんとも考えた。
岡本かの子老妓抄」(1938)
私は実に先生をこの雑沓の間に見つけ出したのである。
夏目漱石こころ」(1914)
空っぽの記憶の中に、空っぽの私が生きている。
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
死生の事は一切言うことなし。どこへでも出て行きなさい。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)