真っ白い手の平に紫色の葡萄の粒が重なって乗っていたその美しさを僕は今でもはっきりと思い出すことができます。
有島武郎小さき者へ」(1918)
私は真実のもの、そして真に存在するものである。だがいかなるものなのか。私は言った、思惟するもの、と。
デカルト省察」(1641)
本当に私は、どれが本当の自分だか分からない。
太宰治女生徒」(1939)
人間というのは卑劣なもので、なんにでも慣れてしまうものだ
ドストエフスキー罪と罰」(0)
生きているということ。ああ、それは、何というやりきれない息も絶え絶えの大事業だろうか。
太宰治斜陽」(1947)
私の頭は天鵞絨の帳で囲まれた舞台であって、そこに「ナオミ」という一人の女優が登場します。
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
汚れつちまった悲しみに今日も小雪の降りかかる
中原中也山羊の歌」(1934)
僕は生れたくはありません。第一僕のお父さんの遺伝は精神病だけでも大へんです。
芥川龍之介河童」(0)
やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君
与謝野晶子みだれ髪」(1901)
自分の意志を中尉の意志の奴隷にするのと、あまり変わらないこと
菊池寛」(1920)
これでよしと。でも、うまくいくかしら。万一、賊がこいつに足くびをはさまれて、動けなくなったら、さぞ楽しいだろうなあ。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
お前がおれを殺したのは今からちょうど百年前だね
夏目漱石夢十夜」(1908)
死生の事は一切言うことなし。どこへでも出て行きなさい。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)