喜怨色に顕さず
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
決意,冷静感情に振り回されず冷静さを保つことを決めたとき
我々は規約に従順であるが、我々の偽らぬ心情は規約と逆なものである。
坂口安吾堕落論」(1947)
違和感、自己認識社会的規範と本心のズレに気づいたとき
如何に英仏その他の国々に金満家が多いとて、他国の地面を買て城を築くような馬鹿気た商人はありますまい
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
困惑,文化衝突西欧人の領土意識の違いに触れたとき
嗚呼、余は此書を見て始めて我地位を明視し得たり。恥かしきはわが鈍(にぶ)き心なり。
森鷗外舞姫」(1890)
悔悟,自覚,切なさ恋人の手紙を読んで、自分の無神経さに気づいたとき
門閥制度は親の敵で御座る
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
怒り,決意封建社会の理不尽を痛感したとき
自由とわがままとの界(さかい)は、他人の妨げをなすとなさざるとの間にあり。
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
気づき自分の行動が本当に自由なのか問い直したいとき
私はその変な画を眺めるだけで、講演の内容をちっとも組み立てずに暮らしてしまったのです。
夏目漱石私の個人主義」(1914)
諦観,自嘲やるべきことを先延ばしにしてしまったとき
武蔵野に散歩する人は、 道に迷うことを苦にしてはならない。
国木田独歩武蔵野」(1898)
解放感迷うことを恐れているとき
おのれに存する偉大なるものの小を感ずることのできない人は、他人に存する小なるものの偉大を見のがしがちである。
岡倉天心茶の本」(1906)
ハッとする他人を見下してしまいそうなとき
私を殴れ。 ちから一ぱいに頬を殴れ。
太宰治走れメロス」(1940)
切なさ友情について考えるとき
愉快だなあ。 この出だしのところはいままでの中で いちばんいいような気がするなあ。
宮沢賢治セロ弾きのゴーシュ」(1934)
希望練習していて手応えを感じたとき
思いがけなく来る通信に黒枠のものが次第に多くなる年齢に私も達したのである。
三木清人生論ノート」(1941)
哀愁,諦観年を重ね、親しい人たちとの別れが増えてきたとき
どうせ死ぬんだから、旨(うま)いものでも食って死ななくっちゃ
夏目漱石こころ」(1914)
切なさ, 悲しみ死を覚悟した時に, 人生の無常さを感じた時に
何だか大変小さく見えた。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
孤独、郷愁、後悔大切な人との別れが現実になったとき
私はこの子を銭湯に連れて行きはだかにして抱き上げて、あんまり小さく醜く痩せているので、凄しくなって、おおぜいの人の前で泣いてしまった事さえございました。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
悲しみ、絶望貧困と育児放棄に苦しむとき
お茶がおいしいときにも、 きっとお父さんを思い出す
太宰治女生徒」(1939)
切なさ大切な人を思い出すとき
些細なことが私達を慰める。何故といふに些細なことが私達を悲ませるから。
パスカルパスカルの言葉」(1943)
共感小さなことで落ち込んだり元気が出たりするとき
ああここにおれの進むべき道があった! ようやく掘り当てた!
夏目漱石私の個人主義」(1914)
解放感長い迷いの末に自分の道を見つけたとき
人間は生まれながらにして自由であり平等であるという。
島崎藤村破戒」(1906)
疑問,皮肉理想と現実の落差に直面したとき
その皺だらけに痙攣った横顔を眺めながら、私は煙に捲かれたように茫然となっていた。今朝から私の周囲にゴチャゴチャと起って来る出来事が、何一つとして私に、新らしい不安と、驚きとを与えないものは無い……しかも、それに対する若林博士の説明が又、みるみる大袈裟に、超自然的に拡大して行くばかりで、とても事実とは思えない
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
戸惑い、孤立感、現実喪失自分の身の上に起こったとは思えない事態の説明を聞かされているとき