雲雀はきっと雲の中で死ぬに違いない。
夏目漱石草枕」(1906)
私は真実のもの、そして真に存在するものである。だがいかなるものなのか。私は言った、思惟するもの、と。
デカルト省察」(1641)
僕は生れたくはありません。第一僕のお父さんの遺伝は精神病だけでも大へんです。
芥川龍之介河童」(0)
わたしはくちびるにべにをぬって、あたらしい白樺の幹に接吻した。
萩原朔太郎月に吠える」(1917)
求婚者を多数に持つ女の中の模範的な女だと源氏と内大臣は玉鬘を言っていたそうである。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(30 藤袴)」(1914)
天命は天命のままに受け取って、静かに忍従するところに道がある。
下村湖人論語物語」(1938)
新政府の信用も、まだそんなに民間に薄いのか
島崎藤村破戒」(1906)
母ちゃん、目に何か刺さった。抜いて、早く早く
新美南吉手袋を買いに」(1943)
ああ、かぶとむしや、たくさんの羽虫が、毎晩僕に殺される。
宮沢賢治よだかの星」(1934)
私は本能的に感じた、私がもし生きるためには一日一食で十分だというのが発見されたら、人々は二食とることはなくなるだろう。
ソロー森の生活」(1854)
つまらない親にまさった子は自然に任せておきましてはできようのないことかと思います。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(21 乙女)」(1914)
犀でもなく虎でもなく、あの荒れ野をさまよっている。
下村湖人論語物語」(1938)
河童の国は当時の僕には故郷のように感ぜられましたから。
芥川龍之介河童」(0)
幸福を語ることがすでに何か不道徳なことであるかのように感じられるほど今の世の中は不幸に満ちているのではあるまいか。
三木清人生論ノート」(1941)