すべてのことは昔より悪くなっていく末世でも、仮名の字だけは近頃の方がよくなった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(32 梅が枝)」(1914)
希望時代の変化に悲観的になったとき
何になっても、人間らしい、正直な暮らしをするつもりです。
芥川龍之介杜子春」(1920)
決意本当の幸せに気づいたとき
まことの雄弁は雄弁を笑う。まことの道徳は道徳を笑う。
パスカルパスカルの言葉」(1943)
皮肉偽物の美辞麗句や建前論にうんざりしているとき
助けられたが不思議なくらい、嬢様別してのお情けだわ
泉鏡花高野聖」(1900)
慈愛危険から逃れられたことに感謝するとき
我輩は新年来多少有名になったので、猫ながらちょっと鼻が高く感じられる
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
得意評価されたとき
言葉を世間の読者に寄せる。君たちもたいてい蟹なんですよ。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
諦念自分の立場を客観視したいとき
親がどんなものであるか、親に対する気持ちはどんなものであるか私にはわかってないのでございます
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(24 胡蝶)」(1914)
孤独家族の愛を知らずに育ったとき
入り日さす峯にたなびく薄雲は物思ふ袖に色やまがへる
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(19 薄雲)」(1914)
哀愁大切な人を失った深い悲しみに包まれるとき
私の舌の性質がそうなんですね
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(26 常夏)」(1914)
自己受容自分の欠点を指摘されたとき
「いき」は恋の束縛に超越した自由なる浮気心でなければならぬ。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
静寂日本文化の本質を理解したいとき
なぜこんな可愛い友達を一度でも殴ったろうと思った。
有島武郎生れ出づる悩み」(1918)
後悔大切な人を傷つけてしまったことを悔やむとき
俺はお前を本当の美しい女にするために、刺青の中へ俺の魂を打ち込んだのだ。
谷崎潤一郎刺青」(1910)
決意自分の全てを捧げて何かを成し遂げたとき
水と建築とはこの町に住む人々の常に顧慮すべき密接なる関係に立っているのである。
芥川龍之介魔術」(1920)
覚悟環境と調和した生き方を考えるとき
MON VERRE N'EST PAS GRAND, MAIS JE BOIS DANS MON VERRE
森鷗外最後の一句」(1915)
決意自分らしさを貫く勇気が必要なとき
そしてよだかの星は燃えつづけました。いつまでもいつまでも燃えつづけました。
宮沢賢治よだかの星」(1934)
静寂永続する美しさに触れたとき
われわれに邪魔のあるのはもっとも愉快なことであります
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
ユーモア困難や逆境に直面しているとき
女は、自分の運命を決するのに、微笑一つでたくさんなのだ。
太宰治女生徒」(1939)
恐怖自分の影響力の大きさに気づいて怖くなったとき
注文はずいぶん多いでしょうがどうか一々耐えて下さい。
宮沢賢治山越え」(1921)
不安違和感を感じ始めたとき
すべての人間が神の前においては平等であることを知らない者の人間の世界において平均化を求める傾向である。
三木清人生論ノート」(1941)
皮肉嫉妬心の醜さを自覚するとき
神様があの美貌に見入ってどうかなさらないかと思われるね、気味の悪い。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(07 紅葉賀)」(1914)
嫉妬人の美しさに嫉妬してしまうとき