私はどんな罪を前生で犯してこうした悲しい目に遭うのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(13 明石)」(1914)
男つていうものは、家にいることを、どうしてさう恩に着せるんでしょう。
岸田国士紙風船」(1925)
河童の国は当時の僕には故郷のように感ぜられましたから。
芥川龍之介河童」(0)
僕の魂のアフリカはどこまでもぼうぼうと広がっている。
芥川龍之介或阿呆の一生」(1927)
どんな意気地なしのやつでものどから血が出るまでは叫ぶんですよ。
宮沢賢治セロ弾きのゴーシュ」(1934)
自分の意志を中尉の意志の奴隷にするのと、あまり変わらないこと
菊池寛」(1920)
上なら、人がいたにしても、どうせ死人ばかりである。
芥川龍之介羅生門」(1915)
よく費やされた日が、幸福な眠りをもたらすように、よく用いられた生は、幸福な死を将来する。
レオナルド・ダ・ヴインチレオナルド・ダ・ヴインチの手記」(1914)
日本一の桃太郎は犬猿雉の三匹の忠義者を召し抱えた故、鬼が島へ征伐に来たのだ。
芥川龍之介桃太郎」(1924)
君、明智君、僕のいう意味が分るでしょう。動かぬ証拠が君を指さしているのですよ。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当たるのが、各人の性情だという。
中島敦山月記」(1942)
飴だまは一つしかないので、お母さんは困ってしまいました。
新美南吉飴だま」(1943)
僕はお母さんが、本当に幸せになるなら、どんなことでもする。
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
こうなれば、もう誰も笑う者はないに違いない。
芥川龍之介」(1916)