宮様、宮様、お馬の前にひらひらするのはなんじゃいな
島崎藤村破戒」(1906)
この世でこんなに人を喜ばせることのできる源氏は前世ですばらしい善業があったのであろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(07 紅葉賀)」(1914)
まるで蚕に食われている桑の葉のように、俺たちの身体が殺されているんだ
小林多喜二蟹工船」(1929)
坊っちゃん後生だから清が死んだら、坊っちゃんのお寺に埋めてください。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
哲学は常識の単なる延長でもなければ、科学の単なる拡張でもない。
三木清哲学入門」(1940)
自分の幸福のために自分の個性を発展していくと同時に、その自由を他にも与えなければすまない事だと私は信じて疑わないのです。
夏目漱石私の個人主義」(1914)
しかしそう考えた私はついに一種の淋しさを脱却する訳に行かなかったのです。
夏目漱石私の個人主義」(1914)
私には思想なんてものはありませんよ。好き、嫌いだけですよ。
太宰治黄金風景」(1939)
笑ってくれ。詩人になりそこなって虎になった哀れな男を。
中島敦山月記」(1942)
貧にしてへつらわず富んで驕らないというのが、その極致で。
下村湖人論語物語」(1938)
でも、あなたは、あなたは、私を知りますまい!
泉鏡花外科室」(1895)
三軍も帥を奪うべし、匹夫も志を奪うべからず。
下村湖人現代訳論語」(1949)