求婚者を多数に持つ女の中の模範的な女だと源氏と内大臣は玉鬘を言っていたそうである。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(30 藤袴)」(1914)
私の恋人は、どんなところに埋められても、そのところ々々によってきっといい事をします。
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
私は仙人になりたいのだから、そういう所へ住み込ませてください。
芥川龍之介仙人」(1922)
愚か者と見える。名はわしがつけてやる。姉は病気を垣衣、弟は忘れ草を萱草だ。
森鷗外高瀬舟」(1916)
明治の木にはとうてい仁王は埋まっていないものだと悟った
夏目漱石夢十夜」(1908)
新しくせねばならぬと思うところの旧いものは、未練気なく斥けてしまわねばならぬのである。
幸田露伴努力論」(1912)
われわれに邪魔のあるのはもっとも愉快なことであります
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
ああ、なんという骨の折れる職業をおれは選んでしまったんだろう。
フランツ・カフカ変身」(0)
私が疑うということから私は有るということが帰結する。
デカルト省察」(1641)
河童は我々人間が河童のことを知っているよりも遥かに人間のことを知っています。
芥川龍之介河童」(0)
あなたは死という事実をまだ真面目に考えたことがありませんね。
夏目漱石こころ」(1914)
自分の意志を中尉の意志の奴隷にするのと、あまり変わらないこと
菊池寛」(1920)
指導者は全部、無学であった。常識のレベルにさえ達していなかった。
太宰治黄金風景」(1939)
借金を返しちまったら。あなた、おかみさんにしてくれない。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
何というやさしい、何という美しい、何というおっとりした声なんでしょう
新美南吉でんでんむしのかなしみ」(1935)
これが別れだよ。安寿は守本尊の地蔵様を大切にしておくれ。厨子王はお父様の下さった守り刀を大切にしておくれ。
森鷗外高瀬舟」(1916)