昔が思い出されて、恋しいことが胸をいっぱいにして、帰って行く気になれない。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(29 行幸)」(1914)
郷愁久しぶりに旧友と再会したとき
母ちゃん、お星さまは、あんな低いところにも落ちてるのねえ
新美南吉手袋を買いに」(1943)
好奇心世界の美しさに気づいたとき
しかしそれは嘘である。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
皮肉美談に騙されそうになったとき
そんなにいつまでも生きて居られたらいいわね
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
切なさ幸福な瞬間に死への不安が影を落とすとき
嘉十は本当に自分の耳を疑いました。
宮沢賢治やまなし」(1923)
驚き常識が覆される瞬間
私は依然として未知の世界にいる未知の私であった。
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
畏怖人生の不可解さに直面したとき
俺は世間にはもういたくない。
ゲーテファウスト」(1808)
絶望全てを手に入れたはずなのに満たされないとき
麻酔薬はうわ言を言うと申すから、それが怖くてなりません。
泉鏡花外科室」(1895)
恐怖秘密を抱えて生きているとき
見ないでいることは堪えられない気がするのもにわかな愛情すぎるね
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(18 松風)」(1914)
慈愛子供への愛情が溢れているとき
神さまは万人を裁いて、万人を許される
ドストエフスキー罪と罰」(0)
希望最後の救いを求めるとき
こんな夜にはきっと来るだろうと待っていたふうが見えます。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(02 帚木)」(1914)
切なさ喧嘩した恋人の元を久しぶりに訪れたとき
何という美しい、何というおっとりした声なんでしょう。
新美南吉手袋を買いに」(1943)
慈愛愛の普遍性を感じたとき
洪水のようにあふれて来たこの勢いを今は何者もはばみ止めることができない
島崎藤村破戒」(1906)
畏怖時代の大きな流れに圧倒されたとき
あなたの神様、嘘の神様よ
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
怒り価値観の違いで対立したとき
このようにして、私の情熱は、日々に激しく燃えて行くのでした。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)
恋慕叶わぬ恋に苦しむとき
お前は何をするのか、先ず日本一の大金持になって思うさま金を使ってみようと思います。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
野心兄に将来を問われた時
西洋料理を、来た人に食べさせるのではなくて、来た人を西洋料理にして、食べてやる家ということなんだ。
宮沢賢治注文の多い料理店」(1924)
恐怖恐ろしい真実に気づいてしまったとき
この上にいっそう苦痛を加えるだけだと思って、御息所はしいて冷ややかになっているのだ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(10 榊)」(1914)
孤独愛する人との距離を置かざるを得ないとき
現実は我々に対してあるというよりも、その中に我々があるのである。
三木清哲学入門」(1940)
驚き世界を客観視しようとしているとき
まるで蚕に食われている桑の葉のように、俺たちの身体が殺されているんだ
小林多喜二蟹工船」(1929)
憤激搾取の構造に気づいたとき