いったい誰が微生高を正直者などと言い出したのだ。
下村湖人現代訳論語」(1949)
昨日の正しさが今日の誤りになる、そういう瞬間瞬間の感覚を、ペンで写して誰に見せるのか。
森鷗外舞姫」(1890)
美は常に、無限に変わりつつあるといえる。
中井正一美学入門」(1941)
もし速度が光速度に達するならば、物体は一平面に押しつぶされてしまいます。
アインシュタイン相対性理論」(1916)
誰か僕の眠っているうちにそっと絞め殺してくれるものはないか?
芥川龍之介歯車」(1927)
迷える子(ストレイ・シープ)——わかって?
夏目漱石三四郎」(1908)
こんな月夜には、子供たちは何か夢みたいなことを考えがちでした。
新美南吉」(1943)
では、俺が引き剥ぎをしようと恨むまいな。俺もそうしなければ、餓死する体なのだ。
芥川龍之介羅生門」(1915)
これは経験が私たちを強いて私たちの基礎に置かせた原理の否定し難い一つの帰結なのです。
アインシュタイン相対性理論」(1916)
上なら、人がいたにしても、どうせ死人ばかりである。
芥川龍之介羅生門」(1915)
見渡せば花ももみじもなかりけり浦のとまやの秋の夕暮れ
岡倉天心茶の本」(1906)
万というからには何事でも、口入れをするのが本当です。
芥川龍之介仙人」(1922)
私はそういうものを身近に見て、素直に死にたいと思う。
岡本かの子老妓抄」(1938)
俺たちには、俺たちしか味方がねえんだな。初めて分かった
小林多喜二蟹工船」(1929)
そしてナオミが来てくれたら、彼女は女中の役もしてくれ、小鳥の代わりにもなってくれよう。
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
この宮とだけは最も親密な交際ができたのだが、恋愛問題については話されたことがなかった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(24 胡蝶)」(1914)
梅も桜も桃も一時に咲いている、美しい岡の上をあちこちと立って歩いて、こんな愉快な事はないと、人に話しあった夢を見た。
正岡子規病床六尺」(1902)