私はこれが犯罪事件ででもあって呉れれば面白いと思いながらカフェを出た。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
自分は前世にどんな重い罪障があってこの苦しみに堪えなければならないのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(22 玉鬘)」(1914)
そうとは言っても露骨に反感を見せたり、軽蔑的な態度をとったりすることのないのを源氏はうれしく思った。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(09 葵)」(1914)
女は、自分の運命を決するのに、微笑一つでたくさんなのだ。
太宰治女生徒」(1939)
こんなおいしいご飯を食べたことはないと思うほどだった。
有島武郎生れ出づる悩み」(1918)
「あんなものを熱心に見物する女はみんな間違っている」
夏目漱石三四郎」(1908)
私は本能的に感じた、私がもし生きるためには一日一食で十分だというのが発見されたら、人々は二食とることはなくなるだろう。
ソロー森の生活」(1854)
朝御飯が一番おいしくなるようにならなければ
太宰治斜陽」(1947)
夜になると毎晩家うちの前で立っていたんじゃが、敷居が高うて入れなかった
菊池寛父帰る」(1917)
「私、なぜだか、ああしたかったんですもの」
夏目漱石三四郎」(1908)
ああ、そのときのお前の顔色の、そしてその唇の色までも、なんと蒼ざめていたことったら!
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
目に見えているものが、いっとう神秘である。
中井正一美学入門」(1941)
人間は、二つの魂の誕生を持っているといえよう。
中井正一美学入門」(1941)