娘の時代だったならと取り返しのつかない運命が悲しかった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(03 空蝉)」(1914)
自由とわがままの違いは、他人に迷惑をかけるかかけないかの間にあります
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
空っぽの記憶の中に、空っぽの私が生きている。
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
春は眠くなる。猫は鼠を捕ることを忘れ、人間は借金のあることを忘れる。
夏目漱石草枕」(1906)
楽しいことは、常に容易ならないものを、その背中に担っているはずである。
中井正一美学入門」(1941)
僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?――というのは絶えずまはっている半透明の歯車だった。
芥川龍之介歯車」(1927)
私は自分が日記をつけていることを夫に感づかれるようなヘマはやらない。
谷崎潤一郎」(1956)
時には風の音や鶴の鳴き声にも驚きました
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
自分はこの人が好きだったのだという認識の上に立ってみると、二人の昔も恋しくなり
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(10 榊)」(1914)
昔の例を見ても、年が若くて官位の進んだ、そして世の中に卓越した人は長く幸福でいられないものである。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(17 絵合)」(1914)
私は策略で勝っても人間としては負けたのだ
夏目漱石こころ」(1914)
福を惜しむ人が必ずしも福に遭うとは限るまいが、何様も惜福の工夫と福との間には関係の除き去るべからざるものがある。
幸田露伴努力論」(1912)