娘は、赤いろうそくを、自分の悲しい思い出の記念に、二、三本残していったのです。
小川未明赤い蝋燭と人魚」(1921)
哀愁別れの瞬間に何かを残すとき
本当に人間はいいものかしら。本当に人間はいいものかしら
新美南吉でんでんむしのかなしみ」(1935)
困惑固定観念が揺らいだとき
このままの姿では、とても何千里となく遠い国へ帰ることはできません。
小川未明赤い船」(1922)
諦念現実の厳しさを突きつけられたとき
虎も狼も泣かずにはいられないだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(12 須磨)」(1914)
哀愁美しいものが失われていくとき
ああ、なんという骨の折れる職業をおれは選んでしまったんだろう。
フランツ・カフカ変身」(0)
後悔自分の人生選択を振り返るとき
ああカッコウ。あのときはすまなかったなあ。おれは怒ったんじゃなかったんだ。
宮沢賢治セロ弾きのゴーシュ」(1934)
悔恨過去の行いを振り返るとき
社会の虫なりというような次第で、それはそれは卑劣とも何とも実に言いようのない悪い事をして少しも恥じない
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
後悔過去の行動を振り返るとき
私が疑うということから私は有るということが帰結する。
デカルト省察」(1641)
洞察論理的思考の力を実感したいとき
僕は度々自殺しようとした。
芥川龍之介或阿呆の一生」(1927)
絶望死への願望を告白するとき
私は、できることなら京都から逃げ出して誰一人知らないような街へ行ってしまいたかった。
梶井基次郎檸檬」(1925)
逃避今の環境から抜け出したいと切実に思うとき
このことから、神が欺く者であり得ないことは十分に明らかである。
デカルト省察」(1641)
畏敬人生の根本的支えを求めるとき
書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
皮肉人間を評価するとき
男一匹なる句は一種爽快なる感想を人に与える。
新渡戸稲造自警録」(1916)
決意男らしさとは何かを考えるとき
子供がどこにいても、しあわせに暮らしてくれたなら、私の喜びは、それに勝ったことはない。
小川未明赤い蝋燭と人魚」(1921)
慈愛親として子どもの幸せを願うとき
世界中にたった二人の私たちがここにいるのです。
夢野久作ドグラ・マグラ」(1935)
孤独この世で自分を理解してくれるのは、ただ一人しかいないと感じるとき
人生七十力囲希咄 吾が這の宝剣 祖仏共に殺す
岡倉天心茶の本」(1906)
覚悟人生の最期に自分らしさを貫こうとするとき
人間はね、相手が狐だと分かると、手袋を売ってくれないんだよ
新美南吉でんでんむしのかなしみ」(1935)
悲しみ偏見や差別を感じているとき
けれどもそうした昔の話を読んだりすることがなければ退屈は紛れないだろうね。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(25 蛍)」(1914)
慈愛日常に飽きを感じているとき
維康を一人前の男に出世させたら本望や
織田作之助夫婦善哉」(1940)
献身愛する人のために尽くそうと決めたとき
でも、あなたは、あなたは、私を知りますまい!
泉鏡花外科室」(1895)
切なさ一方通行の恋に苦しむとき