せねば、餓死をするのじゃて、仕方がなくした事であろ。
芥川龍之介羅生門」(1915)
なぜ女王を宮中へ入れるようなよけいなことを自分は考えついてお心を悩ます結果を作ったのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(17 絵合)」(1914)
河童は我々人間が河童のことを知っているよりも遥かに人間のことを知っています。
芥川龍之介河童」(0)
読者諸君、事件は実に面白くなって来た。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
ああ、このような経験を、私はこれまで、何百回、何千回、くりかえしたことか。
太宰治」(1947)
一度でも我に頭を下げさせし人みな死ねといのりてしこと
石川啄木一握の砂」(1910)
人間は自分が恐ろしい悪党であるという事実を徹底的に感じた者でないと、苦労人とは言えない
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
その水晶の笛のような声に、嘉十は目をつぶって震え上がりました。
宮沢賢治やまなし」(1923)
なぜならばそのすべては自明のことのように聞こえるからです。
アインシュタイン相対性理論」(1916)
つくづく自動車はいやだ。今日はすんでの事に殺されるところさ。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
僕ハ彼女ヲ酔イツブシテ寝カシテシマオウトイウ底意モアッタガ、ドウシテ彼女ハソノ手ニハ乗ラナイ。
谷崎潤一郎」(1956)
私のために門閥制度は親の敵でございる。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
おれは食欲があるが、あんなものはいやだ。
フランツ・カフカ変身」(0)
見渡せば花ももみじもなかりけり浦のとまやの秋の夕暮れ
岡倉天心茶の本」(1906)
年寄の女に向って年齢のことを気遣うのなども、もう皮肉に気持ちがこずんで来た証拠だね
岡本かの子老妓抄」(1938)
足あり、仁王の足の如し。足あり、他人の足の如し。
正岡子規病床六尺」(1902)