私は、できることなら京都から逃げ出して誰一人知らないような街へ行ってしまいたかった。
梶井基次郎檸檬」(1925)
犀でもなく虎でもなく、あの荒れ野をさまよっている。
下村湖人論語物語」(1938)
天命は天命のままに受け取って、静かに忍従するところに道がある。
下村湖人論語物語」(1938)
へべれけに酔っ払いたいなあ。そうして何もかも打ち壊して見たいなあ。
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
もう、どうでもいいという、勇者に似つかわしくない投げやりな根性が、心の隅に巣食った。
太宰治走れメロス」(1940)
幸福を語ることがすでに何か不道徳なことであるかのように感じられるほど今の世の中は不幸に満ちているのではあるまいか。
三木清人生論ノート」(1941)
真の懐疑家はソフィストではなくてソクラテスであった。
三木清人生論ノート」(1941)
お前は何をするのか、先ず日本一の大金持になって思うさま金を使ってみようと思います。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
このことから、神が欺く者であり得ないことは十分に明らかである。
デカルト省察」(1641)
人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当たるのが、各人の性情だという。
中島敦山月記」(1942)
阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。
芥川龍之介河童」(0)
助けられたが不思議なくらい、嬢様別してのお情けだわ
泉鏡花高野聖」(1900)
親がどんなものであるか、親に対する気持ちはどんなものであるか私にはわかってないのでございます
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(24 胡蝶)」(1914)
私を取り巻く人の運命が、大きな輪廻のうちに、そろそろ動いているように思われた。
夏目漱石こころ」(1914)