真白い手のひらに紫色の葡萄の粒が重なってのっていたその美しさを僕は今でもはっきりと思い出すことができます。
有島武郎一房の葡萄」(1920)
郷愁人生の美しい瞬間を振り返るとき
どんなひどい所だって、ごいっしょでさえあれば私はいい
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(12 須磨)」(1914)
恋慕愛する人と離ればなれになりそうなとき
料理は、すべて、勘で行かなければいけない。
太宰治女生徒」(1939)
決意経験不足でも何かに挑戦しなければならないとき
媚態とは、一元的の自己が自己に対して異性を措定し、自己と異性との間に可能的関係を構成する二元的態度である。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
好奇心人間関係の微妙な駆け引きを理解したいとき
一切の無常なるものは ただ影像たるに過ぎず。
ゲーテファウスト」(1808)
超越人生の意味を深く考えるとき
カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ。どこまでもどこまでも一緒に行こう。
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
切なさ大切な友達との絆を確かめたいとき
私、豊太郎、お前はここまで俺をだましたのか。
森鷗外舞姫」(1890)
絶望愛する人に裏切られたとき
一円九十銭の日当の中から、日に、五十銭の米を二升食われて、九十銭で着たり、住んだり、べらぼうめ!
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
怒り家計に追い詰められたとき
泥棒がつけたのらしいということが分かった。
有島武郎生れ出づる悩み」(1918)
安堵原因不明の災いの理由がわかったとき
永遠の驚きをもって自然をのぞいている。
森鷗外最後の一句」(1915)
畏怖世界の美しさに圧倒されたとき
何というやさしい、何という美しい、何というおっとりした声なんでしょう
新美南吉でんでんむしのかなしみ」(1935)
慈愛美しいものに出会ったとき
いったい誰が微生高を正直者などと言い出したのだ。
下村湖人現代訳論語」(1949)
皮肉偽善に気づいたとき
けれども本当の幸いはいったい何だろう
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
無常人生の目標を見失ったとき
嘉十は本当に自分の耳を疑いました。
宮沢賢治やまなし」(1923)
驚き常識が覆される瞬間
天命は天命のままに受け取って、静かに忍従するところに道がある。
下村湖人論語物語」(1938)
静寂運命を受け入れなければならないとき
はんの木は本当に砕けた鉄の鏡のように輝き
宮沢賢治やまなし」(1923)
畏怖自然の美しさに圧倒されるとき
自分の中にある偉大なものの小ささを感じることのできない人は、他人の中にある小さなものの偉大さを見逃しがちである。
岡倉天心茶の本」(1906)
悲しみ型にはまった評価基準に疑問を感じたとき
神さまは万人を裁いて、万人を許される
ドストエフスキー罪と罰」(0)
希望最後の救いを求めるとき
私たち間違っていた。お利口すぎた。
太宰治葉桜と魔笛」(1939)
悔恨真面目すぎて人生を損していると気づいたとき
そんなことをしてはたいへんよ。世間体もあります。私が生きている間は邸を人手に渡すなどということはできるものではない。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(15 蓬生)」(1914)
覚悟プライドと信念を貫きたいとき