❝
若やかにうぐひすぞ啼く初春の衣くばられし一人のやうに    (晶子)新春第一日の空の完全にうららかな光のもとには、……
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(23 初音)」(1914)
❝
リエージュの町の人で、ゼラール中尉を知らない者はいないだろう。
菊池寛「形」(1920)
❝
夫  (縁側の籐椅子(とういす)に倚(よ)り、……
岸田国士「紙風船」(1925)
❝
そのとき西のぎらぎらのちぢれた雲のあいだから、……
宮沢賢治「やまなし」(1923)
❝
そのころ、東京中の町という町、家という家では、……
江戸川乱歩「怪人二十面相」(1936)
❝
人物 黒田賢一郎     二十八歳 その弟  新二郎  二十三歳 その妹  おたね  二十歳 彼らの母 おたか  ……
菊池寛「藤十郎の恋」(1919)
❝
ゴーシュは町の活動写真館でセロを弾く係りでした。
宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」(1934)
❝
忘れようとしても自分の心が自分の思うようにならないから苦しんでいるのだよ。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(03 空蝉)」(1914)
❝
いやなんですあなたのいってしまうのが――花よりさきに実のなるような種子(たね)よりさきに芽の出るような夏から春のすぐ来る
高村光太郎「智恵子抄」(1941)
❝
松戸与三はセメント開けをやっていた。
葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」(1926)
❝
蟹の握り飯を奪った猿は、とうとう蟹に仇を取られた。
芥川龍之介「猿蟹合戦」(1923)
❝
ふぢばなのもとの根ざしは知らねども枝をかはせる白と紫    (晶子)六条院の姫君が太子の宮へ入る準備で誰もが大変忙……
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(33 藤のうら葉)」(1914)
❝
以下に記すのは、あの聊斎志異(りょうさいしい)の中の一編である。
太宰治「畜犬談」(1939)
❝
親の家ではあっても、良人の愛を失った女になって帰って行くことは、夫人の決心のできかねることであった。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(31 真木柱)」(1914)
❝
露置きてくれなゐいとど深けれどおもひ悩めるなでしこの花   (晶子)炎暑の日に源氏は東の釣殿へ出て涼んでいた。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(26 常夏)」(1914)
❝
雪ちるや日よりかしこくめでたさも上なき君の玉のおん輿    (晶子)源氏は玉鬘に対してあらゆる好意を尽くしているの……
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(29 行幸)」(1914)
❝
福沢諭吉の父は豊前中津奥平藩の士族福沢百助、……
福沢諭吉「福翁自伝」(1899)