人は生まれながらにして貴賤・貧富の別なし。ただ学問を勤めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるなり。
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
希望自分の身分や環境に不満を感じたときや、人生を変えたいと思ったとき
何が人生において最もよきことぞと問い顧みるとき、官能を透してくる物質の快楽よりも、恋する女と、愛する友と相抱いて、胸をぴたりと融合して、至情と至情との熱烈なる共鳴を感ずるそのときである。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
愛の本質人生で本当に大切なものを見つめ直したいとき
自分には、人間の生活というものが、 見当つかないのです。
太宰治人間失格」(1948)
孤独周りに馴染めないと感じるとき
おれは逃げも隠(かく)れもせん。今夜五時までは浜の港屋に居る。用があるなら巡査(じゅんさ)なりなんなり、よこせ
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
決意不正に立ち向かい、潔く決別を宣言したいとき
もしこの二人の物理学者が彼等のすべての器械を用いて、一人は静止せる実験室のなかで、もう一人は汽車のなかで、すべての自然法則を研究するならば、汽車が動揺せずに一様に走る限り、彼等は全く同じ自然法則を見出すでありましょう。
アインシュタイン相対性理論」(1916)
知的興奮物理学の面白さに触れたいとき
庄兵衛はいつも遠島を申し渡された罪人を載せて、大阪へ廻してやる事になっていたのであるが、今迄載せて来た罪人は、いずれも暗い顔をしていた。それに引きかえて喜助の顔は如何にも楽しそうで、若しかすると嬉しいのではなかろうかと思われた。
森鷗外高瀬舟」(1916)
違和感、好奇心常識では理解できない人の態度に出会ったとき
われわれが死ぬときには、われわれが生まれたときより、世の中を少しなりともよくして往こうではないか
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
決意自分の人生の意味を見出したいとき
映画は今から二十年前までは芸術であるということを人々は躊躇していたにもかかわらず、しかし、今や、それは一つの立派な芸術として人間を納得させはじめた。
中井正一美学入門」(1941)
希望,発見新しい価値を認めるとき
下宿より何となく派手で、居心地がいいのだろう。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
孤独、現実逃避本当の理由は不明だが、何かから逃げたいとき
幸福は一夜おくれて来る。 幸福は、――
太宰治女生徒」(1939)
切なさ幸せがなかなか来ないと感じるとき
トンネルの中の汽車の窓をあけるなんて、 非常識な。
芥川龍之介蜜柑」(1919)
怒り他人のマナー違反にイラッとするとき
ほんとうのさいわいは 一体何だろう
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
問い幸せって何だろうと考えるとき
ごんは毎日毎日、栗や松茸(まつたけ)を拾って来ては、兵十の家へ持って来てやりました。
新美南吉ごんぎつね」(1932)
献身、孤独誰にも気づかれない努力を続けているとき
それは、夢の様に荒唐無稽(こうとうむけい)で、非常に不気味な事柄でした。でも、その不気味さが、いいしれぬ魅力となって、私をそそのかすのでございます。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)
誘惑、危険への惹かれ禁断の計画に心が揺らいでいるとき
人が自分を知ってくれないということは少しも心配なことではない。自分が人を知らないということが心配なのだ。
下村湖人現代訳論語」(1949)
解放自分の努力が誰にも認められないと感じるとき
蝶子は柳吉に惚れていた。 惚れた相手なら仕方がないと 思うのが女の悲しさであった。
織田作之助夫婦善哉」(1940)
切なさ好きな人にどうしても甘くなってしまうとき
泣声を出す力さえなくなっているのでございましょう。
芥川龍之介蜘蛛の糸」(1918)
絶望, 虚無感人生で完全に打ちのめされたとき、心が折れたとき
機械は人間から霊魂を奪ってしまった。
中井正一美学入門」(1941)
危機感,喪失感現代社会の問題を感じるとき
観念らしい観念は死の立場から生れる、現実或いは生に対立して思想といわれるような思想はその立場から出てくるのである
三木清人生論ノート」(1941)
畏敬死について考えずにはいられないとき
血がきらいなのです。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
不気味さ、奇妙さ敵や困難な対手の正体を知りたいとき