こんな所に誰が居るものか、一度出たらば鉄砲玉で、再び帰ってこはしないぞ。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
こうして変わらない愛をかける源氏に真心から信頼している様子に同情がされた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(23 初音)」(1914)
なぜこうまで立派なことばかりのできる女だろうと源氏は思った。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(19 薄雲)」(1914)
私、豊太郎、お前はここまで俺をだましたのか。
森鷗外舞姫」(1890)
ああ、なんという骨の折れる職業をおれは選んでしまったんだろう。
フランツ・カフカ変身」(0)
この馬鹿野郎と怒鳴った。この主人は人を罵るときは必ず馬鹿野郎というのが癖である。
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
人生とはこんなに寂しいものだったのだと源氏は思った。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(12 須磨)」(1914)
「私は本当に、このおかしくなったような、男の度を越したヒステリーともいうべき発作に悩まされました」
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
人間は自分が恐ろしい悪党であるという事実を徹底的に感じた者でないと、苦労人とは言えない
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
坊っちゃん後生だから清が死んだら、坊っちゃんのお寺に埋めてください。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
すると侍が、すらりと刀を抜いて、お母さんと子どもたちの前にやってきました。
新美南吉飴だま」(1943)
人よりはすぐれた風采のこの公子も、源氏のそばで見ては桜に隣った深山の木というより言い方がない。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(07 紅葉賀)」(1914)
人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
二年の後には、激しく往復する踏み木が睫毛(まつげ)をかすめても、絶えて瞬くことがなくなった。
中島敦名人伝」(1942)
私はだれよりもあなたが好きなのだから、あなたのことばかりがこんな時にも思われる。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(14 澪標)」(1914)
楽しいことは、常に容易ならないものを、その背中に担っているはずである。
中井正一美学入門」(1941)